ヤニス・アデトクンボ

「あのプレーでチームに多くの力を与えられたと思う」

ヤニス・アデトクンボは、カンファレンス・ファイナル第2戦も試合開始から集中しきっていた。

ブルック・ロペスがジャンプボールを制してポゼッションを得ると、アデトクンボは強引なドライブからレイアップ。これは失敗に終わったものの、すぐさまリバウンドを奪い、力強いダンクでフィニッシュさせてシャウト。このプレーでホームのファンを沸かせると、彼は続けざまにマルク・ガソルのダンクをブロックで叩き落とし、会場のボルテージは早くも沸点近くにまで上昇した。完全に勢いに乗ったバックスは、9-0のランで主導権を掴み、第1クォーターを35-21で上回る。第2クォーター以降も試合をコントロールし続け、最大でリードを28点(67-39)にまで広げ125-103で勝利した。ホームコートを守り、シリーズを2勝0敗でリードして敵地での第3戦に臨むこととなった。

30得点17リバウンド5アシスト2ブロックで勝利に貢献したアデトクンボは、試合開始直後からの攻守について「いつだって、試合のトーンを作ろうと思っているんだ」と語った。

「試合が始まると、チームメートが自分に視線をくれる。僕は、チームのリーダーとして、試合開始からみんなを集中させないといけないし、チームの全員が試合に入り込む状態にしないといけない。あのプレーでチームに多くの力を与えられたと思う」

バックスは、アーサン・イリヤソバが17得点、ジョージ・ヒルが13得点、マルコム・ブログドンが14得点を決めるなど、セカンドユニットの合計得点でも54-39でラプターズを上回り、試合を有利に進めた。アデトクンボは、頼れる仲間のプレーについて聞かれると「素晴らしいよね。気持ちの準備も整っていて、チーム全体を落ち着かせてくれる」とコメント。「それに、彼らはハードにプレーする。誰であってもステップアップできる。今日はアーサン、ジョージが良かった。第3戦でも、きっと違う選手が活躍してくれる。これがバスケットボールの魅力だし、ウチの強み。僕たちはお互いを信頼している。みんなが活躍する姿を見られてうれしいよ」と、続けた。

45年ぶりのNBAファイナル進出まであと2勝となったバックスだが、第3、4戦の開催地トロントの熱狂ぶりは、ミルウォーキーを凌ぐ。アデトクンボも、ホームに戻るラプターズの立ち直りを警戒しているが、「チームのディフェンスができて、ボールを動かすことができれば、僕たちは大丈夫」と、すでに気持ちの準備を整えている。

第3戦は、19日にトロントのスコシアバンク・アリーナで行われる。