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CJ・マッカラムとリラードのコンビが抜群の得点力を発揮

西カンファレンス1位のウォリアーズは同8位のトレイルブレイザーズと対戦。レギュラシーズン終盤戦を17勝6敗で乗り切りプレーオフに進出したブレイザーズの勢いに手を焼きながらも、第4クォーターをきっちり締めて121-109で勝利した。

ケビン・デュラントが32得点をマーク。ステフィン・カリーも29得点で続いた。さらにはドレイモンド・グリーンが19得点12リバウンド9アシストとトリプル・ダブル級の働きに加え、5ブロック3スティールと攻守にフル回転した。

しかし、前半を終えて56-56、第3クォーターを終えて88-88とリードを奪えない。ウォリアーズの調子自体は良かったが、ブレイザーズも同じぐらい質の高いバスケットを展開していた。

その中心となったのがデイミアン・リラードとCJ・マッカラム。レギュラーシーズン最多得点(リラード27得点、CJ・マッカラム23得点)のバックコート・コンビだ。

ピック&ロールから多彩な攻めを見せる2人は、前半だけで48得点。第3クォーターの後半、ウォリアーズがボールへの寄せを強め、ジャベール・マギーに制空権を支配されたところから、デュラントとカリーに立て続けにバスケット・カウントの3点プレーを決められ77-85と突き放される。それでもその後の2分10秒の間に11-3のランで追い付いた。

この時点でCJ・マッカラム34得点、デイミアン・リラード28得点。マッカラムは相手のフィジカルな当たりにも負けない勇敢さで、リラードはわずかなズレを見付けては精度の高いフィニッシュを決めていった。2人のエースに引っ張られるようにチームメートも果敢に戦い、第3クォーターの最後はパット・カナトンが難しいジャンプショットをブザーとともに沈め、イアン・クラークのファウルも誘う3点プレーでランを締めた。

カリーとデュラント不在のランで勝負を決める

それでも第4クォーターの立ち上がりからウォリアーズが本領を発揮。最初のポゼッションでピック&ポップからフリーになったグリーンがねじ込んだ3ポイントシュートを皮切りに、15-2のランで103-90まで突き放す。デュラントとカリーがベンチで休んでいる間の怒涛のラン。グリーンとデイビッド・ウェストが守備でハッスルし、アンドレ・イグダーラがつなぎ、クレイ・トンプソンとクラークがテンポの良い攻めで得点を重ねた。

こうなるとウォリアーズにとっては余裕の展開。要所を締めて10点前後の点差をキープしながら時計を進め、最終スコア121-109でブレイザーズを破った。

ブレイザーズにとっては右足腓骨骨折のユスフ・ヌルキッチを欠いたことが痛手に。プレーオフ中に復帰の見込みだが、どれだけのコンディションで戻って来れるかがチームの命運を左右しそうだ。

一方のウォリアーズではデュラントがキレのあるドライブを連発して完全復活を感じさせる。昨夏に加入したデュラントは、ウォリアーズとの交渉で「2年目の契約はプレーヤーオプション」の条項を付けている。ウォリアーズの環境にフィットできなかった場合に他のチームに移る選択肢を残す『保険』をかけていたわけだが、プレーオフ開幕を前に「ここから離れることは考えていない」と宣言。ケガの不安も契約の心配もなく、チャンピオンリングを取るための戦いに100%集中できそうだ。