マブンガ&ブラッキンズ、オン・ザ・コート「2」の破壊力
チャンピオンシップ出場を争う京都ハンナリーズと、残留プレーオフ回避を狙う滋賀レイクスターズの一戦は、後半にオフェンスを修正して逆転した滋賀が勝利した。
先手を取ったのは京都。第1クォーターを19-16とリードし、第2クォーターもインサイドへのダブルチームを仕掛け、苦し紛れのパスを連続でスティールし滋賀オフェンスを停滞させる。岡田優介、内海慎吾の3ポイントシュートが決まり、残り4分を切ったところで38-25とリードを広げた。
だがオン・ザ・コート「2」の滋賀は2人の外国籍選手がリングへ強引にアタックして9本のフリースローを獲得。ジュリアン・マブンガが10得点、クレイグ・ブラッキンズが7得点をそれぞれ挙げて3点差に追い上げ前半を終えた。
後半に入ると滋賀のペースに。シュートを外してもオフェンスリバウンドを奪い、セカンドチャンスポイントにつなげて食らい付くと、小林遥太、長谷川智伸の3ポイントシュートを含む11-0のランで逆転に成功した。
京都は滋賀の連続攻撃を受け徐々にディフェンスで我慢ができなくなっていた。インサイドにダブルチームに行くが、リターンパスを受けた選手へのヘルプが間に合わなくなりフリーのシュートを許してしまった。
マブンガ不在の時間をチームで乗り切った滋賀
58-53とリードして最終クォーターを迎えた滋賀に試練が訪れる。残り7分47秒のところでエースのマブンガが4つ目のファウルを犯し、ベンチに下がらざるを得ない状況に。だが滋賀はこの緊急事態がチームとして戦う意識を向上させた。
手薄になったインサイドはヘルプディフェンスで守り、外のシュートに対してはボールマンへのプレッシャーを強めイージーシュートを許さない。そして得点源を失ったオフェンス面では、並里成が強心臓ぶりを発揮。大事な場面でシュートを連続で沈めてリードを保った。
残り1分3秒、4点リードの場面。スティールから走り、4対1と数的有利の状況から、長谷川が3点プレーとなるバスケット・カウントを決めて71-64とし勝負を決めた。
遠山向人ヘッドコーチは「ファウルトラブルなどがありタフな試合でしたが、選手がよく我慢してくれた。オフェンスでもディフェンスでもインサイドで踏ん張れたことだと思います」と勝因を語った。
終盤の3点プレーで勝利を引き寄せた長谷川は「出だしでファウルをポンポンと吹かれてフラストレーションが溜まってしまったが、チーム一丸となって乗り越えて、個人的にも最後のパフォーマンスは良かったと思います」と笑顔を見せた。
京都はマブンガがベンチに下がった勝負どころで大事に行きすぎてしまい、点差を詰める最大のチャンスを逸してしまった。
連敗の少ない京都がその修正力を見せるか、それとも残留プレーオフ回避へ調子を上げている滋賀が執念を見せるか、明日の第2戦も熱戦に期待したい。