ゴールが遠いラウリーの復調なしに、ラプターズの逆襲はない
ラプターズのカイル・ラウリーがスランプに苦しんでいる。
キャバリアーズとの東カンファレンス決勝。ラプターズは連敗スタートとなった。本来ならオフェンスを牽引すべきラウリーも、平均9.0得点。フィールドゴールも2試合合計で28本中成功わずか8本(28.6%)と、一向に調子が上向かない。
レギュラーシーズンではキャリハイとなる平均21.2得点をあげたラウリーだが、ペイサーズとの東カンファレンス1回戦から、スランプの兆候はあった。チームは第7戦までもつれる激闘の末に勝ち上がりを決めたが、ラウリーは平均13.9得点に終わっている。
続くヒートとのカンファレンス準決勝、こちらも第7戦までもつれたシリーズ中、ラウリーは第3戦(33得点)、第6戦(36得点)、第7戦(35得点)で30得点以上の活躍を見せ、ようやく本来の調子を取り戻したかに思われた。
しかし、キャブズとのシリーズが始まると再び失速。特に数字に表れているのは、フリースロー数の減少だ。第1戦では0本、第2戦も2本中1本成功と、ほぼフリースローラインにすら立てていない。これでは、積極性に欠けていると言われても仕方がないのだが、本人は89-108で敗れた第2戦後の会見でも「自信はある」と強気な姿勢を崩していない。
「前のシリーズでは決まっていたような3ポイントシュートを打てている。結果的に数え切れないほどミスしているけれど、だからって落ち込んではいない」
ラウリーとともにチームをここまで引っ張ったデマー・デローザンも、第2戦までを終えわずか6本しかフリースローを獲得できていない(第1戦は0本)。ホームに戻って21日に行われる第3戦に負ければ後がなくなるが、まずは両エースから気迫溢れるプレーが見られなければ、NBA史上4チーム目となるプレーオフ開幕10連勝を達成したキャブズの牙城は崩せない。
ラプターズの命運は、ラウリーとデローザンの復調にかかっている