「残りシーズンに何ができるのかを見たかった」
今回のトレードデッドラインでは、ルカ・ドンチッチにアンソニー・デイビス、ジミー・バトラー、ディアロン・フォックスといったスター選手がトレードされた。
結果的に実現はしなかったが、ケビン・デュラントもサンズの低迷からトレードの噂が持ち上がり、実際にデュラントが古巣のウォリアーズ復帰、バトラーがサンズ、ヒートが複数の若手を獲得する大型トレードが成立寸前まで行ったと言われている。
だが、このトレードはデュラントが移籍を拒否したことで立ち消えとなった。その結果、サンズは動かず、ウォリアーズは交渉相手をヒートに変更してバトラーのトレードを成立させた。
もしデュラントがウォリアーズに加入していたら在籍3シーズンで2度のNBA制覇を達成した2016-17シーズンから2018-19シーズン以来の復帰となり、バトラー加入よりも大きなインパクトをもたらしたはずだ。
デュラントは今回の動きについて『ESPN』のインタビューに応じ、ウォリアーズを去った際に大きな批判を受けた過去が影響したとの見方を否定し、次のように語っている。
「人々は僕に対して、常におかしなことを話している。僕が復帰しなかった理由は、単純にシーズン途中で移籍したくなかったからだ。ウォリアーズで過ごした時間に悪い思いは何もない。ドレイモンド(グリーン)が嫌いだから復帰を拒否したという話を聞いたけど、そんなことはないよ」
そしてデュラントは、残留を選んだ理由はサンズへの愛着だと強調する。「結局のところ、僕は移籍したくなかった。サンズで最後まで戦い抜き、残りシーズンに何ができるのかを見たかった。だから、まだこのチームにいられてうれしいよ」
現在、サンズは26勝28敗のウェスタン・カンファレンス11位と苦しい状況にある。デュラント、デビン・ブッカー、ブラッドリー・ビールの『ビッグ3』は、デュラントが41試合出場、ビールが37試合出場に留まっているように3人揃って出場できる機会が少なく、昨シーズンに続いてケミストリーを構築しきれていない。
サンズがここから浮上すると予想する声は少数だが、デュラントは巻き返しに自信を持っている。実際、ここまでデュラントが出場した試合に限ればサンズは24勝17敗と勝ち越している。周囲の見方が間違っていることを証明するためには、いかに『ビッグ3』が故障なくプレーできるかが大事になってくる。