前半38得点はハーフでの得点で歴代2位タイ
クリッパーズにホームで敗れ、敵地での第6戦までシリーズが長引いたものの、ウォリアーズは、やはりウォリアーズだった。
4月26日にステイプルズ・センターで行われたファーストラウンド第6戦、ウォリアーズはケビン・デュラントがプレーオフでのキャリアハイとなる50得点でチームを牽引。ホームで敗れた影響は一切感じられず、129-110で勝利し、シリーズを4勝2敗で突破。カンファレンス・セミファイナルでは、ロケッツと対戦することとなった。
デュラントは、前半だけで38得点の大暴れ。これは、NBAプレーオフ史上ハーフでの得点で歴代2位タイの数字で、文字通りデュラントがオフェンスを引っ張った。試合後の会見で、ステフィン・カリー、クレイ・トンプソンらオフェンスの中心になれる選手が多い中、誰がどのタイミングで得点を取りに行くかなどを試合中にどうやって判断しているのかを聞かれたデュラントは「流れの中でやっていること」と答えた。
「ウチは完璧なバランスが取れている。ケミストリーも高いレベルにあって、ステフ、クレイ、ドレイモンド(グリーン)、自分らは、どのタイミングで前に出るか理解し合えている。お互いにシュート、得点機会を譲り合っているからね。それに、コーチ、選手も、誰を中心に試合を進めれば良いか感じ取れる。そういうIQが備わっているチームなんだ」
ロケッツとのカンファレンス・セミファイナルは、4月28日に第1戦が行われる。サンダー時代にチームメートだったジェームズ・ハーデン対策について聞かれると、デュラントはこう述べた。
「彼についてはフリースローの話が出ることが多いけれど、なんでもできる選手。ドライブからも点が決められて、左右どちらの手でもフィニッシュできる。今はフローターも打つし、ステップバックの3ポイントシュートは彼の代名詞。試合開始から集中してやらないといけない。彼を完璧に止められるとは思っていないよ」
またデュラントは、「彼らは全員がタフにプレーする」と、戦前の予想を裏切り大健闘を見せたクリッパーズを称えることも忘れなかった。特に、シリーズを通してウォリアーズを苦しめたルー・ウィリアムズ、そしてモントレズ・ハレルについて触れ「今まで以上にファンになった」と絶賛した。
「ルー・ウィリアムズは、ベンチから出場しても出場時間について文句を言わないし、彼は自分のプレーをしている。彼がチームの先頭に立っているね。それに、モントレズ・ハレルも素晴らしいシーズンを送ったと思う。これまでもルー・ウィリアムズのファンだったけれど、より彼のことが好きになった。それにモントレズのことも、クリッパーズのことも好きになった。その中でも、彼ら2人が突出していたと思う」
苦しみながらもファーストラウンドを勝ち抜いたウォリアーズ。『事実上の決勝戦』と言われるロケッツとのラウンドは、昨年のカンファレンス・ファイナルと同様に、激戦必至の好勝負になることだけは、間違いない。