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『野生の勘』が働き『マスコット・ハンター』ぶりを発揮

4月2日にスムージー・キング・センターで行なわれたペリカンズ戦に勝利したブルズは、4連勝で2年ぶりのプレーオフ進出に前進した。

ドウェイン・ウェイドが負傷により今シーズン終了となり、チームのケミストリーも機能せず、つい1週間前の時点でポストシーズン進出に黄色信号が点灯していたのが嘘のような巻き返しを見せている。

ただ、さすがに選手全員もプレッシャーのかかる試合が続いて疲労困憊。獅子奮迅の活躍を見せているジミー・バトラーを始め、主力もセカンドユニットも一丸となって東カンファレンス7、8位争いを勝ち抜こうと努力している。そんな中、ペリカンズ戦前にブルズの先発センター、ロビン・ロペスの疲労を気にかけたのは、ペリカンズマスコットのピエールだった。

普段なら『マスコット・ハンター』のロペスに一泡吹かせてやろうとするマスコットが多い中、ピエールはウォームアップ中のロペスを見つけると、『フリー・マッサージ』と書かれたボードを見せ、用意していた椅子に座るよう促した。ロペスも連戦の疲れからか、両肩の凝りを気にする素振りを見せ、ピエールの好意に甘えた。

ピエールはマッサージのリラクゼーション効果を高めるため、アイマスクも用意。疲れを癒そうとしてくれているピエールの姿勢に感動したロペスも「ありがとう!」と言い、アイマスクを装着した。

完全にマッサージを受ける気になっているロペスをよそに、ピエールは不振な動きを見せ始める。ボードの『マッサージ』と書かれた部分だけをめくると、そこには『ヘアカット』の文字が。そしてハサミを取り出そうとした矢先、ロペスは何らかの異変を感じて立ち上がると、ピエールが切ったと見られる髪の毛を見つけて激昂。座っていた椅子をピエールに叩きつけ、今宵も『マスコット・ハンター』ぶりを発揮した。

各チームのマスコットを代表し、ロペスに対する積年の恨みを晴らそうとしたピエールだったが、ロペスの『野生の勘』に屈した。

いったい、どのチームのマスコットが百戦錬磨の『マスコット・ハンター』に一矢報いるのか、今後もロペスとマスコットたちの戦いは続く。