ジミー・バトラー

「バーニーは代理人である以前に兄弟みたいな存在」

ラプターズはエースのスコッティ・バーンズが前のニックス戦で足首を捻挫した。カール・アンソニー・タウンズを止めに行って衝突した彼は、数週間は欠場する見込みだ。

この試合ではRJ・バレットが古巣対決で燃えており、30得点8リバウンドの大活躍でチームを牽引した。それでも最後は振り切られ、ニックスに敗れている。その3日後に行われたヒート戦、バーンズ不在でもスタートダッシュは良く、第2クォーター序盤で41-25とリードする。

だが、そこからはヒートの時間帯だった。33-10のランで逆転して前半を終えると、第3クォーターにもリードを広げる。第4クォーターにはジミー・バトラーとダンカン・ロビンソンはプレーせず、タイラー・ヒーローも2分半のみの出場。余裕を持って114-104で勝利を収めた。

試合後、トレードの噂が大きな話題となっているジミー・バトラーは、これまで赤く染めていた編み込みをオレンジに変えた。「特に深い意味はないけど、最近はよく色を変えている。自分が持っているカラーの中で一番明るい色だったから選んだ」と彼は言う。

記者はそんな雑談を望んではいない。『ESPN』のシャムス・カラニア記者が、ヒートがバトラーのトレードに対してオープンで、行き先はマーベリックス、ロケッツ、ウォリアーズ、サンズになるだろうと報じたのに対し、バトラーの代理人を務めるバーニー・リーは「嘘だ」と批判している。人々が知りたいのは、これに対するバトラー本人の反応だ。

「大好きだね」とバトラーは笑顔で答えた。「ああいうやり取りを全面的に支持するよ。バーニーは代理人である以前に、昔から何をやりにも一緒の兄弟みたいな存在なんだ。僕がうれしいのは、何かあれば僕のために立ち上がってくれる人がいるということさ」

そして彼は2週間ぶりに戦線復帰を果たし、ベンチユニットの層を厚くしたニコラ・ヨビッチのプレーを称え、ヒートの今シーズン初の4連勝を素直に喜んだ。「動くべきところへボールを運ぶ。そういう基本をちゃんとできていることが4連勝の要因だろうね」

これは35分のプレーで21得点16リバウンド5アシストを記録したバム・アデバヨも同じ意見だ。「正しいプレーができている。チームワークも感じられる。特にディフェンスでそれが強調できている」

ヒートは自分たちへの批判や劣勢を力に変えるチームだ。今回はバトラーのトレードの噂が、チームの結束力を高める効果をもたらし、それが4連勝に繋がったのかもしれない。