河村勇輝

ブロニー・ジェームズとのマッチアップを制して初得点

現地11月6日、グリズリーズはレイカーズに131-114の快勝を収めた。グリズリーズは開幕からケガ人が続出しており、デズモンド・ベインとマーカス・スマートが欠場したが、レイカーズも大黒柱のアンソニー・デイビスが足首のケガで、また八村塁も体調不良で欠場となった。

選手層の薄いグリズリーズの方が、先発2人を欠く影響は大きかったはずだが、ジャ・モラントとジャレン・ジャクソンJr.が攻守を引っ張って第1クォーターを35-27として先行する。そのまま僅差ながらリードを保ち、第3クォーター中盤にジェイ・ハフが3ポイントシュート3本成功にモラントのアシストからダンクを決める爆発力を見せ、モラントが右足のハムストリングを痛めてベンチに退いた後も、ジャクソンJr.の5連続得点にルーク・ケナードの3ポイントシュートの8-0のランで突き放したのが決定打となった。

20点差の残り4分半でレイカーズはレブロンを始めとした主力をベンチに戻す。そして残り2分で河村勇輝の出番がやって来た。今回も試合終盤、勝敗が決まった後の登場だったが、河村はメンフィスのファンに拍手で迎え入れられる。

マークに付くのはレブロンの息子、ブロニー・ジェームズ。河村は最初の攻めで、間合いに飛び込ませないドリブルでボールを運んでプルアップシュートを放つが、これはリングに嫌われる。続いてはブロニーをスピードでかわしてペイントエリアに攻め込むが、ザック・イディーと意思疎通が噛み合わずにパスが通らずターンオーバーに。

それでも河村は積極性を失わず、むしろ強気に攻めた。対ガードのディフェンスには自信のあるブロニーにプレッシャーを掛けられながらも強引な突破を図ってファウルを引き出す。これでブロニーのファウルを引き出し、フリースローを獲得した。Bリーグの昨シーズンには86.5%、パリオリンピックでは10本すべてを決めて100%のフリースロー成功率を誇る河村は、NBAのコートでも2本を危なげなく決めて2得点。こうして、うれしいNBA初得点を記録した。

グリズリーズはスタメン2人を欠きながら、引っ張るべき選手が引っ張り、ベンチもスコッティ・ピッペンJr.やジェイク・ラレイビア、ハフにケナードが良い活躍を見せ、レイカーズを上回った。そして河村もうれしい初得点。ケガをしたモラントがコートの入り口で出迎え、健闘を称えた。