「最終的にはチャンピオンシップでの優勝が目標です」
4月7日、琉球ゴールデンキングスは京都ハンナリーズとの西地区首位決戦に勝利し、2年連続となる西地区優勝を果たした。「運営会社の人たちも含め、本当に全員の力で勝ち取りました。いろいろな方々に支えられている中での地区優勝は素晴らしいこと。ファンの皆さんに感謝を述べたい」と橋本竜馬は語る。
同地区の難敵相手に、2試合とも大半の時間帯を僅差で推移する接戦ながら勝ち切れた要因をこう振り返る。
「外国籍選手は強力ですが、そこを起点に日本人選手にパスを散らされると非常に苦しくなる。そこをしっかり見て、どこを抑えなければいけないか、しっかり分別しながら試合をすることが京都に対しては大切です。今日の試合に関しては我慢してみんながディフェンスからやっていた。試合前、コーチからスカウティングで出た指示をしっかりやれました」
橋本自身は、持ち味であるタフなディフェンスと堅実なゲームメークで、数字にこそ現れないが、司令塔としてチームを牽引した。「ターンオーバーをすると、こういう接戦の試合はキツくなります。シュートで終わることを意識していました。その中で古川(孝敏)選手、岸本(隆一)選手をどう生かすか、そのコントロールをすごく重視していました」
冒頭で触れたように地区優勝はうれしいが、言うまでもなく琉球、そして橋本にとってはあくまで一つのステップを通過したにすぎない。「最終的にはチャンピオンシップでの優勝が目標です。チームとしてまだまだ成長するために、ここから先、どういう試合をしていくかが重要です」と気を引き締める。
「みんなが攻め気を持ちつつボールを大切に扱うこと」
昨シーズンまで在籍していたシーホース三河で数々のタイトルを獲得し、大舞台の経験も豊富な橋本は、短期決戦のプレーオフで重視すべき点を次のように考える。
「ビッグゲームは一つのミスで流れが変わる。その怖さを自分なりに分かっているつもりです。ただ、その中でもアグレッシブにならないといけない。それがバスケットボールの難しいところ。みんなが攻め気を持ちつつボールを大切に扱うことがオフェンスでは大事。ディフェンスではみんなが相手の得意なことをやらせない。スカウティングの徹底が大切で、そこが崩れるとチームとしても崩れてしまう。常に緊張感を持って試合に臨むことが大切です」
さらに個人としてやるべき仕事を「これまでの経験を存分にここから先で生かしていきたい。ミスが少なくなるよう自分がコントロールしていく。チームとしてどういうことが大事か、それを明確にする。今、何がチームに必要なのか、それを自分ですぐに察知して、どういう言葉をかけたらいいか。チーム全員の顔を見ながら注意してやっていくこと」ととらえている。
優勝するためには自分たちより勝率の高い他地区の難敵も撃破しないといけない。そのカギとなるのは、「点数が取れないんだったら取らせない、その気持ちを全員が意識する。でも点を取らないと勝てないので、少しでも攻略の道があるならそこを攻め続けること」と言う。
「毎日少しでも良くなるようにチームとして進んでいく」
橋本は、試合を通して集中力を持ち続けることの大切さを強調する。「難しい試合になっても我慢し続ける。すべてのプレーがチャンピオンシップでは本当に重要になってくる。ワンポゼッションを大切にする気持ちを忘れずにやることです」
そして「チームとして急激に良くなることはないです。だからこそ、毎日少しでも良くなるようにチームとして進んでいくこと」と、レギュラーシーズン残り5試合の重要性についても言及を忘れない。
琉球はBリーグ初年度にチャンピオンシップ出場も初戦敗退。昨年はセミファイナル進出と、一歩ずつ前進してきた。今年もステップアップを続けるとすれば、それはファイナル進出となる。それを実現するにはチームで最も多く勝利の経験を持つ橋本のコート内外におけるリーダーシップに大きな期待が集まる。
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