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超攻撃的スタイルにマッチし、チーム躍進のキーマンに

レギュラーシーズンも佳境を迎え、毎年激戦となる西カンファレンスでは、ウォリアーズ、スパーズに続きロケッツもプレーオフ進出が確定した。

昨シーズンは西8位でなんとかポストシーズンに滑り込んだロケッツは、指揮官マイク・ダントーニの超攻撃的スタイルにより西の強豪としての地位を取り戻した。だが、ロケッツの大躍進の源は、今シーズンからポイントガードとして起用され、すでに16回のトリプル・ダブルを達成しているジェームズ・ハーデンに他ならない。

個人スタッツもさることながら、チームの成績も伴っているということは、シーズンを通じて最も活躍した選手に贈られる最優秀選手賞の筆頭候補と言える。

最終的には投票権を持つアメリカのメディア関係者による投票で決まるシーズンMVPレースだが、『USA Today』がNBAチームの重役32名を対象としたアンケート調査を実施。NBAチームの責任者、あるいは編成のプロが選ぶシーズンMVPは誰なのか、その結果は以下の通りだ。

1位(12票)ジェームズ・ハーデン
2位(8票)ラッセル・ウェストブルック
3位(7票)カワイ・レナード
4位(6票)レブロン・ジェームズ

今シーズン33回のトリプル・ダブルを達成し、NBA史上2人目の年間トリプル・ダブル達成が現実味を帯びているウェストブルックより、NBAのエグゼクティブたちはハーデンを高く評価しているという結果になった。

また興味深いことに、2年連続MVPを受賞しているステフィン・カリーは1票も得ることができなかった。

ティム・ダンカンの引退後も以前と変わらず年間50勝をマークしているスパーズの新エースであるレナードも、ウェストブルックのパフォーマンスのインパクトを上回れていない。また、出場の有無でチームの勝率に雲泥の差がついているレブロンをMVPに推す意見は意外に最も少なかった。

東西の首位チームから有力候補が出てくることが多いMVPだが、今シーズンに限ってはハーデンかウェストブルックのどちらかという意見が多い。シーズンMVPを選定する明確な基準がないことも理由だろうが、今シーズンは圧倒的な個のパフォーマンスによるインパクトが大きすぎる感は否めない。

結果がどうなるかはともかく、メディアとファンの間でも、この4人がシーズンMVP最有力候補という意見は一致するはず。真のトップとして称えられる栄冠を手にするのは、果たして誰になるのだろうか。