理想のチームバスケットを体現した三遠ネオフェニックスが『愛知ダービー』に連勝

2019/03/24
Bリーグ&国内
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三遠ネオフェニックス

文=丸山素行 写真=黒川真衣

チーム一丸を表現し、三遠が逆転勝利

三遠ネオフェニックスvsシーホース三河の第2戦。前半は三河のインサイド陣に苦しめられた三遠が、攻守ともにアグレッシブさで上回り80-66で勝利。愛知ダービーを連勝で終えた。

序盤は互いにインサイドを強調し、ビッグマンが得点を取り合う展開となった。だが外角のシュートが入らず、ウィリアム・マクドナルドがオフェンスファウルを犯すなど失速した三遠が14-21とビハインドを背負う。それでも第2クォーターに入り、途中出場の寺園脩斗がアグレッシブな姿勢を前面に押し出すことで流れが変わる。

寺園はピック&ロールからのジャンプシュートを高確率で決め、トランジションからユーロステップでフィニッシュしチームに勢いを与える。守っては熊谷航や生原秀将といった大学時代のライバルに激しいプレッシャーを掛け続け、三河のオフェンスを停滞させた。

三遠ネオフェニックス

「フェニックスらしい良いバスケットができた」

1点ビハインドで前半を折り返した三遠は、後半に入るとさらに勢いを増し、攻守で三河を上回る。三遠の藤田弘輝ヘッドコーチが「ビッグマンが良いスクリーンを掛けてくれて、日本人選手たちが練習でやってることを表現してくれた。攻守にわたってフェニックスらしい良いバスケットができた」と振り返るように、鈴木達也が果敢にリングにアタックして9得点を挙げれば、川嶋勇人も3ポイントシュート2本を含む8得点と、日本人選手の活躍により逆転に成功した。

三河も金丸晃輔の3ポイントシュートやインサイド陣の粘りを見せるも、失点後のリスタートでボールを失ったり、ファウルのコールがないのに自分でジャッジしてプレーを止めてしまうなど、ミスのたびに集中力を欠いていった。

最終クォーターに入っても、チーム一丸となりそれぞれの仕事を全うする三遠は、何度か詰め寄られるシーンもあったが、そのたびにプレーの強度を上げて跳ね返した。前半は三河のインサイド陣を相手に劣勢を強いられたが、セドリック・シモンズがゴール下で9得点を挙げて制空権を握るとともに、どの選手もゴールへ向かうアグレッシブさを貫き、6人が得点を挙げるバランスの良いオフェンスを展開。残り1分37秒、鈴木が時計を進めつつファウルを誘発し、フリースローを2投成功させてリードを14点に広げたところで勝負アリとなった。

三遠ネオフェニックス

藤田ヘッドコーチの采配もピシャリ

「今日もチーム一丸となってディフェンスを頑張ったのが一番の勝因」と、ディフェンスの勝利を強調した藤田ヘッドコーチだが、ジョシュ・チルドレスではなく、あえてシモンズを起用した采配も光った。

「チルドレスの強みもチームにとっては必要なんですけど、ポストアップを守れないとどうしようもなくなるので、2ビッグでいくのが一番良いと思っていました」と振り返るように、桜木ジェイアールの欠場でアイザック・バッツとケネディ・ミークスを使い続ける三河に対し、マクドナルド、シモンズ、太田敦也の3人ローテーションで試合を進められたことも大きかった。

「その分、オフェンスで日本人選手が頑張らないといけない試合だった」という期待に応え、鈴木の15得点を筆頭に7人の日本人選手で53得点を奪った、チームオフェンスの成功が勝利を引き寄せた。

敗れた三河の鈴木貴美一ヘッドコーチは「昨日に比べてチームとしてハードにやってれくれたと思う」と、戦う姿勢については一定の評価を与えたが、その一方で敗因をこう語る。「ポイントガードのところで振り回されてしまい、この点数差になってしまった。今日は相手のガードが攻めてきた。(ガードの)2人に26点取られてしまうとゲームにならない。1番を攻められた差が明確に出ている」

三遠は中断期間を挟み9連敗を喫したが、今日の勝利で3連勝とチームは上向いている。決して簡単ではないが、チャンピオンシップ進出に望みを繋げた意味でも、価値のある愛知ダービーでの連勝となった。