ポジェムスキー、クミンガら若手有望株を高く評価
現地8月7日、ラウリ・マルカネンがジャズと5年の契約延長に合意した。これはマルカネンのトレード獲得に熱心と言われていたウォリアーズが、このまま現在のロスターで新シーズンを迎える可能性が高まったことも意味する。
プレーオフ出場すら逃した昨シーズンからの巻き返しを図るウォリアーズだが、今オフは4度のNBA制覇に貢献したクレイ・トンプソンがマーベリックスに移籍と大きな節目を迎えた。バディ・ヒールド、カイリー・アンダーソン、ディアンソニー・メルトンといったチームの課題を補う人材を加えたが、優勝争いに絡めるかどうかで言うと爆発力に欠ける部分は否めない。だからこそ、マルカネンというリーグ屈指の若手フォワードの獲得に動いていたと見られるが、交換要員で折り合いがつかなかった。
『ESPN』のケンドラ・アンドリュースは、ウォリアーズがジャズの求めていたブランディン・ポジェムスキーと複数の1巡指名権の申し出を拒否したことがトレードが成立しなかった主な理由と伝えている。さらにアンドリュースは、ウォリアーズがポジェムスキー、ジョナサン・クミンガら生え抜きの若手スターを放出するのは、対価としてチームの長期的な成功や圧倒的なプラスをもたらすオファーがあった場合のみと続けている。
現在のウォリアーズはステフィン・カリー、ドレイモンド・グリーンら生え抜きのベテランがチームの要となっている。そのため、36歳のカリー、34歳のグリーンにはチーム再建に付き合う時間は残されていない。
ウォリアーズは今後1年、2年での優勝のために将来性を犠牲にする戦略を取るつもりはなく、これは王朝を築いた両ベテランにとって酷なものかと思われる。だが、グリーンは自身のポッドキャスト番組でマルカネンの契約延長について「ユタ・ジャズにとって素晴らしいことだと思う」と祝福した。「マルカネンのトレードについていろいろな噂が挙がっていた。(ジャズの)ダニー・エインジは常に何かを企んでいるからね。もうラウリについて話すのは止めよう。選手が大金を得るのは素晴らしいことだ」
ともに21歳のポジェムスキー、クミンガ以上に長期的な視点でプラスになるトレードの成立は非現実的だ。この補強スタイルを貫くのであれば、ウォリアーズがブルズのザック・ラビーンやペリカンズのブランドン・イングラムといった他のトレード候補と言われる即戦力の獲得に動く可能性はなさそうだが、果たしてどうなるだろうか。