男子日本代表

最終クォーターに1点差まで迫るも、ガス欠により失速

バスケットボール男子日本代表がパリオリンピックの予選リーグ第3戦でブラジル代表と対戦した。

日本の先発は河村勇輝、比江島慎、吉井裕鷹、渡邊雄太、ジョシュ・ホーキンソンの5人。河村との連携からホーキンソンが先制した日本はさらに河村がディープスリーを沈めて先行する。河村はその後も3ポイントシュートに3点プレー成功とオフェンスを牽引した。だが、今大会最年長のマルセリーニョ・ウエルタス(41歳)のプルアップを止められず、全員が積極的に放つ3ポイントシュートを高確率で決められてしまう。残り3分22秒、ブルーノ・カボクロに長距離砲を射抜かれ、13-22とされたところでタイムアウトを取った。その後、河村がブロックショットを浴びて速攻を許すなど悪い流れを払拭できず、6本中5本の3ポイントシュートを決められたことで20-31といきなり2桁のビハインドを背負った。

第2クォーターに入り、富樫勇樹のプルアップスリーで先制した日本は馬場雄大、渡邊も3ポイントシュートで続き反撃を開始。渡邊がオフェンスリバウンドからバスケット・カウントを誘発すると、馬場がトランジションスリーを成功させて2点差に迫った。しかし、オフェンスが単発になり始めると、ディフェンスの足も止まり、再びブラジルの3ポイントシュート攻勢で突き放された。ビトール・ベニーチを筆頭に5本連続で長距離砲を射抜かれ、残り約3分で14点差をつけられた。渡邊がショットクロックギリギリの場面でタフな3ポイントシュートを沈めて悪い流れを断ち切り、一時6点差まで詰めたシーンもあったが、その後も守備を改善できず、レオナルド・メインデルの3ポイントシュートで締められ、このクォーターを24-24の同点で終えた。打ち合いに持ち込んだ日本だったが、3ポイントシュートは33.3%(8/24)しか決まらず、逆にブラジルには84.6%(11/13)と超高確率で決められたことで、11点差のまま後半に突入した。

ホーキンソンが3本連続で長距離砲を射抜いたが、トランジションスリーを許し、ブルーノ・カボクロのインサイドプレーを止められないなど、なかなか点差を縮めることができない。それでも、河村や吉井がオフェンスファウルを誘発するなど、ディフェンスが機能し始めたことで反撃を開始。そして、河村が長距離砲にドライブ、アシストとオフェンスを牽引したことで、4点差まで迫って最終クォーターを迎えた。

日本は最初のオフェンスでホーキンソンが3ポイントシュートを沈めて1点差としたが、逆転までが遠かった。フィジカルと高さを生かしたカボクロのアタックを止められず、渡邊のダンクもブロックされてしまう。そしてプレータイムの偏りによってガス欠に陥った日本はシュートがショートしていった。残り2分、セカンドチャンスからメインデルに3ポイントシュートを射抜かれて14点差に。最後までゴールを狙い続けるも集中力が切れた日本は最終スコア84-102で敗れ、パリオリンピックでの挑戦を終えた。

日本はホーキンソンが26得点10リバウンド、河村が21得点10アシストと揃ってダブル・ダブルを記録した。チームの3ポイントシュート成功率は目標の近似値となる39%(16/41)をマークしたが、ブラジルにはそれを大きく上回る61%(17/28)を許し、最後まで背中をとらえることができなかった。