八村塁

攻守ともに日本がやりたいバスケをドイツに体現される

バスケットボール男子日本代表がドイツ代表との国際強化試合に臨んだ。

日本は負傷中の渡邊雄太がメンバー外となり、川真田紘也がベンチ入りし、河村勇輝、富永啓生、吉井裕鷹、八村塁、ジョシュ・ホーキンソンの5人が先発を務めた。

日本は先行を許すも、八村がトランジションスリーを成功させ、さらに河村と八村が連続で3ポイントシュートを沈めたことで開始約5分で11-10と逆転した。しかし、その後はドイツのディフェンスを攻略できず、生命線である3ポイントシュートが不発に終わり失速してしまう。エースであるフランツ・バグナーの個人技を止められず、さらにシューターのアンドレアス・オブストの3本を筆頭に5本すべての3ポイントシュートを射抜かれ、16-27で第1クォーターを終えた。

第2クォーターの立ち上がり、比江島慎がドライブから3点プレーを決め、馬場雄大が速攻を成功と、日本のやりたいバスケを体現し、2ポゼッション差に迫った。しかし、その後は強度を高めたドイツのディフェンスの前にペイントタッチができず、さらにスクリーンでマークをはがせないことでボールが上を回るだけの時間帯が続いた。先発メンバーに戻し、八村を起点にするも、堅いディフェンスを崩せずに河村のパスミスからワンマン速攻を許すなど、流れを変えることができなかった。ジェイコブス晶が終盤に連続で3ポイントシュートを沈めて気を吐いたが、前半の3ポイントシュート成功率は25%(6/24)に終わり、31-56で試合を折り返した。

後半に入っても打開策を見出せない日本。第3クォーター残り約3分、フランツに3ポイントシュートを決められ、この試合最大となる36点のビハインドを背負った。それでも、ここからセカンドユニットの日本が盛り返す。徹底マークを受けていた富永啓生がミドルシュートを決めて初得点を挙げると、ピック&ポップからジェイコブスが3ポイントシュートを射抜く。さらに富樫勇樹が連続でプルアップスリーを沈めたことで、25-29で第3クォーターを終えた。

その後、富樫が積極的にアタックし7連続得点を挙げれば、八村も個で打開してフリースローから着実に加点。ドイツがベンチメンバーに落としたことも大きいが、ペイントタッチが増えたことでチームオフェンスが活性化し、このクォーターを27-19で上回った。

最終スコアは83-104。日本は八村がチームハイの19得点を挙げ、3本の3ポイントシュートを射抜いた富樫が13得点、比江島が11得点で続いた。40%以上を目指す3ポイントシュートは30%(12/40)に留まり、攻守ともに課題を露呈した結果となった。