写真=Getty Images

勝率5割以下のニックスからカーメロ・アンソニーが選出

キャバリアーズのケビン・ラブがケガのためオールスターゲームを欠場することになり、代わりにニックスのカーメロ・アンソニーが代替出場することが決まった。

NBAコミッショナーのアダム・シルバーは、リザーブメンバーを決めた各チームのヘッドコーチ投票の結果、選考から漏れた選手の中で最多票数を獲得したアンソニーを代替選手に選出したと説明。だが、この選出方法に異論を唱えたのがウィザーズのブラッドリー・ビールだ。

ビールは『Washington Post』に対し「選ばれた選手が『オールスターに相応しくない』なんて言うつもりはない。カーメロは何年もリーグを代表するオフェンス力のある選手の一人。彼が選ばれたことに異論はない」とコメント。アンソニーの実績、選手としての格を考えれば当然の選出と前置きしつつも、「選出方法が解せない」と続けた。

「もし勝っているチームの選手に与えられる資格だとしたら、どうして今回のような決定になったのか理解できない。不思議で仕方がない」

個人スタッツを見ても、今シーズンのビールは平均22.2得点、3.7アシストを記録。アンソニーのスタッツ(平均23.4得点、2.9アシスト)にも遜色ない。そしてチームの成績を比べると、ウィザーズは34勝21敗で東カンファレンス3位なのに対し、ニックスは23勝34敗で12位に低迷している。おまけにチームメートのジョン・ウォールがリザーブ出場を果たすのだから、内心穏やかではないのだろう。

『選手の格』が重視されるのは当然のこと。ただ、カンファレンス上位のチームで実績を残している選手に与えられる『称号』であり『褒美』という考えも理解できる。ただ、ビール以外にもクリス・ポール、ドウェイン・ウェイド、デイミアン・リラード、ドワイト・ハワードら新旧スター選手も多数選考から漏れたため、落選に不満を言い始めてもキリがない。

今回の落選をモチベーションに変えて、ビールにはレギュラーシーズン後半戦もウィザーズを引っ張ってもらいたい。

思わぬ形で8年連続のオールスター出場が決まったカーメロ。円熟のプレーに期待したい。