シェイ・ギルジャス・アレクサンダー

ミドルシュートを16本中12本成功と驚異的な成功率を記録

サンダーはマーベリックスとの西カンファレンスファイナル第4戦を100-96と競り勝ち、シリーズを2勝2敗のタイに戻した。

第1クォーターで20-30と出遅れたサンダーは、前半を2桁のリードを許す嫌な流れでハーフタイムを迎える。しかし、第3クォーターにわずか15失点と見事なディフェンスで盛り返すと、第4クォーター残り6分にエースのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーの連続得点で86-86と追いつく。勢いに乗ったサンダーは、そのまま一気に勝ち越すとマーベリックスの反撃を抑えて逃げ切った。

アレクサンダーはこの試合で34得点8リバウンド5アシスト2スティール2ブロックを記録。「おそらく僕のキャリアの中で最も意味のある試合だった」と振り返る大一番で、見事な活躍を披露した。

特に際立っていたのはジャンプシュートの精度だった。フィールドゴールは27本中14本成功だったが、ミドルエリアでは16本中12本と高確率で沈めた。現代バスケでは3ポイントシュートの価値が高まり、ミドルシュートよりもレイアップや長距離砲を警戒するチームが多いが、その考え方はアレクサンダーには当てはまらなかった。また、5アシストが示すように味方の得点機会も作り出せる彼は「バランスを見つけないといけない」と、意識している点について言及した。

「(プレーの選択において)シュート、パスのどちらか選ばないといけない時、あえて定石通りのプレーをせず、自分のスキルを信じてプレーしないといけない時がある。多くの偉大な選手たちが、この点と戦いながらより良い選手になろうとしているんだ」

今回のアレクサンダーの大暴れには、マーベリックスの大黒柱であるルカ・ドンチッチも「彼は信じられない活躍を見せた。ダブルチームを仕掛けた時にでも、彼はシュートを決めていた」と、脱帽するしかなかった。

シリーズは2勝2敗となり今後も激戦が予想されるが、アレクサンダーが第4戦の調子を維持できれば、サンダーが一気に駆け上る確率は高まってくる。