最後までオフェンス力が落ちなかった千葉Jが下剋上達成
Bリーグチャンピオンシップクォーターファイナル、宇都宮ブレックスvs千葉ジェッツの第3戦。
宇都宮はD.J・ニュービルがこのクォーターだけで10得点を挙げたように、ドライブを中心にインサイドを攻め立てていった。一方の千葉Jは小川麻斗と富樫勇樹が3ポイントシュートを射抜いたように、アウトサイドをメインにオフェンスを展開した。互角の展開が続いたが、富樫のピック&ロールからのアシストが冴えわたりインサイドでの得点も増え、8本中5本の3ポイントシュートを成功させた千葉Jが25-20とリードして第1クォーターを終えた。
第2クォーターに入ると、ともにブロックショットで失点を防ぐなどディフェンシブな展開となったが、ジョン・ムーニーがミドルレンジのシュートを確実に沈め、クリストファー・スミスが個人技からタフショットをねじ込み続けた千葉Jが開始約5分でリードを2桁に乗せた。3ポイントシュートになかなか当たりが来ず我慢の時間が続いた宇都宮だったが、相手を大きく上回る8本のフリースローを獲得して繋ぐと、このクォーター8本目の3ポイントシュートがようやく決まり、35-39と盛り返して試合を折り返した。
後半に入り、ニュービルのディープスリーで先制した宇都宮だったが、富樫の連続スティールから連続で失点となかなか流れがつかめない。それでも、ゼイビア・クックスのアンスポーツマンライクファウルによって得たフリースローとポゼッションで4点を加点すると、残り4分54秒には原修太から個人4つ目のファウルを誘発しベンチに追いやったことで流れに乗る。そして、ニュービルの長距離砲でついに逆転し、57-56とわずかに上回って最終クォーターを迎えた。
その後もリードチェンジを繰り返す一進一退の攻防が最後まで続いた。同点で迎えた残り33秒、宇都宮がニュービルのレイアップで前に出たが、直後にスミスがドライビングレイアップを決め返し、残り24.9秒で同点に追いついた。そして宇都宮のラストポゼッション、ファウルで時間を進まされる中残り2秒でミスが出て、千葉Jにポゼッションを与えてしまう。そして、勝ち越しを狙ったスミスのディープスリーがリングに弾かれ、延長に突入した。
オーバータイムでも決着がつかず、勝負は再延長へ。富樫の3ポイントシュートで先制した千葉Jが久しぶりに2ポゼッションのリードを得てペースを握る。残り1分48秒にはクラッチシュートを決められてきた比江島をファウルアウトに追いやった。そして残り1分14秒、富樫が強気にディープスリーを射抜き3ポゼッション差としたところで勝負アリ。最終スコア103-93で勝利し、2勝1敗でセミファイナル進出を決めた。