勝率は三遠だが、終盤戦の調子は広島に分があるか?
■チームスタッツ傾向
三遠ネオフェニックス(46勝17敗/勝率.767/中1位/PO進出順位2位)
2月の休止期間までの39試合で34勝5敗と絶好調だったものの、その後に連敗を喫し勝率をわずかに落とした。終盤戦の外国籍選手離脱に不安は残るものの、チームディフェンスとトランジションは仕上がっており相手の脅威となるのは間違いない。リーグ1位のオフェンス力を武器にBリーグ初年度以来のチャンピオンシップをどう戦うか注目だ。
広島ドラゴンフライズ(36勝24敗/勝率.600/西3位/PO進出順位7位)
黒星先行でシーズンが始まったものの、2月の休止期間明けに5連勝と2度の4連勝で勝ち星を増やしてワイルドカード上位を奪取。昨シーズンはオフェンス偏重ではあったが、今シーズンのディフェンシブレーティングはチャンピオンシップ進出クラブの中で3番目に高い数字を叩き出している。終盤戦の好調具合を考えればアップセットも十分に可能だ。
■直接対決
三遠 84-77 広島(12月9日)
三遠 103-83 広島(12月10日)
12月の対戦ではあるが三遠の2勝。三遠は日本人選手の活躍も目立っていたため、CSでの彼らの活躍は必須と言える。広島はニック・メイヨが欠場していたため、フルメンバーの破壊力が試される。
活躍が期待される注目選手
ファンタジーポイント(以下、FP)がチーム内で高い選手をピックアップする(日本人選手と外国籍選手から1名ずつ)。
■三遠ネオフェニックス
大浦颯太(PG・獲得価格21万円)
FP:21.6(9.5得点、2.4リバウンド、5.2アシスト、1.0スティール、0.1ブロック、1.6ターンオーバー)
シーズン中盤に佐々木隆成と細川一輝の欠場が続いたが、大浦がその穴を埋める活躍を見せ、チームの勢いを継続させた。佐々木の復帰後も先発ガードを務め続け、チャンピオンシップでも25分前後の出場が見込まれる。プレーメーカーを担い、得点とアシスト、スティールなどオールラウンドな活躍が期待される。
コティ・クラーク(PF・獲得価格27万円)
FP:33.5(16.1得点、7.5リバウンド、4.8アシスト、1.2スティール、0.3ブロック、2.2ターンオーバー)
シーズンハイはそれぞれ32得点、15リバウンド、12アシストと高水準のスタッツを叩き出しており、その爆発力は魅力だ。昨シーズンのチャンピオンシップでは平均25.0得点を記録。3ポイントラインでボールを持つと、シュート、ドライブ、アシストパスと何でもでき、その多彩なプレースタイルに注目だ。なお、レギュラーシーズン最終戦を欠場している。
■広島ドラゴンフライズ
中村拓人(PG・獲得価格10万円)
FP:14.0(6.5得点、1.7リバウンド、2.4アシスト、1.0スティール、0.1ブロック、1.2ターンオーバー)
3月上旬に寺嶋良が負傷離脱となり、そこから全試合で先発ガードを務めて終盤戦の好調を牽引した。特に最終節の琉球ゴールデンキングス戦では高確率で3ポイントシュートを成功させてシーズンハイとなる20得点を記録。チャンピオンシップの経験値は高くないものの、重要な役割を担う中村のパフォーマンスがチームの勝敗を左右することも十分にありえそうだ。
ドウェイン・エバンス(SF/PF・獲得価格24万円)
FP:30.9(15.0得点、7.4リバウンド、3.6アシスト、0.9スティール、0.5ブロック、1.6ターンオーバー)
広島は3人の外国籍選手がバランスよくスタッツを挙げるチームではあるが、ここぞの場面での勝負強さを見せるエバンスにかかる期待は大きい。3月末の群馬クレインサンダーズ戦ではキャリアハイとなる37得点を挙げるなど、今シーズンの好調ぶりはお墨付き。スピードのミスマッチを突き、積極的にアタックして特にオフェンス面を牽引するはずだ。