写真=Getty Images

西カンファレンス決勝進出へ、勝負を決めたクラッチシュート。

オラクル・アリーナへと戦いの場所を移した第5戦。試合前には昨日発表された、ステファン・カリーのシーズンMVP受賞セレモニーが行われ、会場は熱気に包まれた。

試合序盤は負けた瞬間に敗退が決定するトレイルブレイザーズが、エースのデイミアン・リラードを中心に攻勢を仕掛ける。背水の陣で臨むブレイザーズにまたしてもリードを許すウォリアーズだが、ここでビッグプレーが飛び出す。アウト・オブ・バウンズになりそうなボールにカリーがギリギリで追いつき、コートの外に出ながらもバックビハインドパスで残してボーガットにつなぐ。すぐさまコートに戻ったカリーは、リターンを要求して3ポイントシュートを成功させた。それでも互いに流れを掴ませない展開で、58-63とウォリアーズの5点ビハインドで前半を折り返すこととなった。

第3クオーターに入ると、この日両チーム通じて最多得点となる33得点のクレイ・トンプソンが中心となって反撃を開始する。ブレイザーズも成長著しいCJ・マッカラムが27得点、シューターのアレン・クラブが20得点と気を吐くが、ウォリアーズの勢いは止まらない。残り4秒でカリーがシュートを沈め、93-91と逆転し第3クオーターを終えた。

最終クオーターは、一進一退の攻防となり、まさに総力戦となった。この終盤に最も輝きを放ったのはクラッチシューターのカリーであった。2点リードの残り24秒という緊迫した時間に、巧みなドリブルワークから3ポイントシュートを沈める。121-116と勝利を大きく引き寄せた一発は、ケガからの完全復活の宣言だった。

諦めないブレイザーズはファウルゲームに持ち込み、クラブのシュートとリラードのフリースローでギリギリまで追いすがるも、カリーは残り18秒と10秒に獲得した4本のフリースローを確実に沈め、125-121で試合終了となった。

トンプソンとカリーの「スプラッシュブラザーズ」が総得点のほぼ半分となる62点を挙げ、出場した全選手が得点し、終盤の大事な場面をMVPのカリーが締めるという最高の展開にファンは酔いしれた。

5月11日の試合結果
ヒート 91 99 ラプターズ