「勝ち上がったチームと対戦するので、気持ちが一番大事だと思っています」
本日からWリーグプレーオフが開幕。トヨタ自動車アンテロープス(レギュラーシーズン4位)はシャンソン化粧品シャンソンVマジック(同5位)vsアイシンウィングス(同8位)の勝者と、セミクォーターファイナルで対戦する。
トヨタ自動車で主力を担う山本麻衣は今シーズンの戦いぶりについて「チームは全体的には若いですが、勝っても負けてもしっかり課題を持って試合に取り組むことができた」と評価し、「リバウンドを課題に挙げていたんですけど、後半戦になってその意識がすごく良くなってきているので、このままプレーオフでも頑張っていきたい」と続けた。また、特に成長が目まぐるしい選手に、シラ・ソハナ・ファトージャの名前を挙げた。
「ソハナ選手は後半戦になって、すごく気持ちも出てきました。自分のプレーがうまくいかない時もチームを引っ張ってくれているので、そういう気持ちの部分でもすごく成長したのかなって。プレーオフでも期待したいと思います」
今シーズンのWリーグは上位4チームが1ゲーム差以内と稀にみる混戦となり、トヨタ自動車は4位でポストシーズンに臨むことに。山本はトップスコアリングガードとして確固たる地位を築き、日本代表でも主力としてパリオリンピック出場権獲得に貢献したが、結果的に1勝の重みや直接待決に泣いたこの教訓を生かし、自身が先頭に立ってチームを引っ張っていく意向を示した。
「個人的に良い時もあれば悪い時もありました。それはどのプレーヤーにもあることたですし、その中で自分のやるべきことはやってきたと思っています。でも、プレーオフは本当に負けられない戦いなので、自分がしっかり暴れてチームを引っ張っていけたらいいなと思います」
そして、対戦相手がセミクォーターファイナルの勝者という、対戦相手が決まっていない状況がゆえ、自分たちにベクトルを向け、普段のスタンスを変えずに戦いたいと語った。「トヨタは後半戦にメンバーチェンジを結構していますし、出てくる選手一人ひとりが本当に重要になってくると思っています。1発勝負ですし、勝ち上がったチームと対戦するので、気持ちが一番大事だと思っていますし、すべてを出しきれるようにみんなで頑張りたいと思います」
トヨタ自動車は昨年、エネオスとのファイナルで第3戦までもつれ、さらに第3戦はオーバータイムに突入する激闘に敗れ、連覇まであと一歩のところで栄冠を逃した。それだけに、優勝への思いはどのチームよりも強いはず。あらためて、自身が先頭に立ってチームを牽引していくことを表明した山本のパフォーマンスに注目が集まる。