ブランドン・クラーク

不運続きのグリズリーズに『希望』を感じさせる復帰に

グリズリーズのブランドン・クラークは、昨年3月にアキレス腱を断裂し、手術と長期のリハビリを強いられた。復帰までに約1年を要する大ケガで、昨シーズンだけでなく今シーズン全休の可能性もあったが、幸いにもリハビリは順調に進んだ。

先月のオールスターブレイクの時点でクラークはチームメートと一緒にワークアウトを行っており、ジャレン・ジャクソンJr.は「僕らの知っているBC(クラーク)の動きだった。良い感じで調整できていると思う」と語っている。

現地3月25日のナゲッツ戦で彼のステータスは1年ぶりに『ケガ』ではなくなり、試合前のコートで練習する姿が見られた。しかしデンバーのボール・アリーナはまさに彼がケガをした場所であり、縁起が良くない。彼の復帰は次戦、ホームのレイカーズ戦へと持ち越された。クラークは「しばらくやっていなかったバスケがもうすぐできる。ずっと試合から遠ざかっているけど、全試合を見ているからあまり戸惑わずに済むと思っている」とコメントしている。

レイカーズ戦の試合開始から6分半で、その時はやって来た。過去4シーズンのほとんどでそうだったように、ベンチから出るパワーフォワードとして、サンティ・アルダマとの交代でコートに立った。フェデックス・フォーラムの観客席には空席が目立ったが、それでもメンフィスのファンは拍手と歓声でクラークの復帰を盛り上げた。

最初のプレーはトーリアン・プリンスのシュートを止めに行ってのファウルだったが、その1分後にはプリンスに1対1を仕掛けてジャンプシュートを沈め、復帰早々に得点を決めた。その後もクラークはブランクを感じさせないパフォーマンスを披露。チームは124-136で敗れたものの、彼は21分の出場で6得点5リバウンド1アシスト1スティールを記録し、コートに立っている時間帯の得失点差はチームで最も良い+15だった。

「最初の試合を無事に終えられて、まずはホッとしている。良い気分だよ。勝ちたかったけど、またプレーできて楽しかった」とクラークは言う。

グリズリーズはすでにプレーオフ進出の可能性が潰えて、目標を失っている。彼はグリズリーズと2027年までの長期契約を結んでいるため、今シーズンは復帰せずにリハビリに専念する選択肢もあった。それでもクラークは「試合を眺めているのはもううんざりだった」と言う。「僕にとっては今シーズン中に復帰するのが重要だった。来シーズンに向けて、ここで良い流れを作りたいんだ」

昨シーズンのグリズリーズは51勝31敗で西カンファレンス2位と躍進した。しかし、エースのジャ・モラントが拳銃にまつわるトラブルで長期出場停止となり、さらにケガ人が続出。モラントも今シーズンに復帰したものの、9試合に出場しただけで肩を手術してシーズンアウトとなった。

グリズリーズの誰もが、クラークの復帰をきっかけにチームを次々と襲う不運の連鎖が終わってほしいと願っている。ルーク・ケナードはこう語る。「ブランドンの復帰は僕らに希望を与えてくれる。トンネルの先に光がさしていると感じさせてくれるんだ。だから、ここまでの過程で彼が練習していると、みんな注目していた。彼が次第にコンディションを上げ、復帰が近付いていると感じられることで、僕らはエネルギーをもらえた」

そしてクラーク自身も、自分がコート上で元気なプレーを見せることで、仲間たちに勇気と希望を与えようとしている。悪い連鎖を今のうちに断ち切ってしまうことが、来シーズンのグリズリーズには大きなプラスになる。