カーターの人間超えのインパクトに勘違い?
NBAレジェンドのケビン・ガーネットが、アメリカ代表として出場し、金メダル獲得に貢献した2000年のシドニー五輪でのエピソードを明かした。
『Yahoo Sports』とのインタビューで、シドニー五輪での印象的なシーンとして知られる、フランス戦でビンス・カーターが218cmのフレデリック・ワイス越しにダンクを決めた場面について聞かれたガーネットは、チーム内である『賭け』をしていたことを語った。
「あの瞬間、一瞬時間が止まったような感じになった。誰も知らなかっただろうけれど、自分たちは、ヤオ・ミンに関する賭けをしていたんだ。一番最初にヤオ・ミン越しにダンクを決めた選手が100万ドル(約1億1000万円)を勝ち取るという賭けをね」
アメリカは予選で中国と対戦し、119-72で快勝。ガーネットは、同試合で身長229cmの『ヤオ超え』を狙った選手が多かったと、当時を振り返った。
「誰もできなかったんだけれど、自分たちはトライしたんだ。でも、彼にブロックされるか、こちらがミスするかのどちらかだった」
そして話はカーターのダイナミックな人間超えダンクに移行。「それで、ビンスがフレデリック超えのダンクを決めた瞬間、『やりやがった。100万ドルを取ったぞ』と思ってね。ただ、ヤオじゃなかったなと後で気づいた。あの瞬間は、自分も興奮してビンスをプッシュした。映像を見てもらえれば分かるけれど、興奮して拳を振るう彼に危うく殴られそうになったんだよ。でも、あのダンクを見た瞬間は、『やったな。100万ドルを取ったな』という感じだった」
ダンクだけで100万ドルという超高額な懸賞金は、NBAスター選手が集まったチームUSAならでは。残念ながら誰も成し遂げられなかったものの、当時NBAでの2年目を終え、伝説として語り継がれている2000年のダンクコンテスト優勝を飾ったカーターでも、『歩く万里の頂上』
と呼ばれたヤオの頭上は、高かった。