写真=Getty Images

「組織」のウォリアーズと「個」のクリッパーズ

42勝7敗で西カンファレンス首位のウォリアーズが31勝18敗のクリッパーズと対戦した。5日前の同カードではウォリアーズが46点という大差をつけて勝利を収めている。この試合ではウォリアーズはザザ・パチューリアとドレイモンド・グリーン、デイビッド・ウェスト、ショーン・リビングストンの4人、クリッパーズはクリス・ポールがそれぞれ欠場しての戦いとなった。

先行したのはアウェーのウォリアーズ。オフ・ザ・ボールの動きから優位を作り出し、高確率でシュートを沈める。特にステファン・カリーのペネトレイトが効果的に決まり、ノーマークを作る場面が多く見られた。

クリッパーズも素早いトランジションからJJ・レディックが3ポイントシュートを沈め、ブレイク・グリフィンがランニングプレーで連続得点を奪うなど前節のように大崩れすることなく食らい付く。

それでもウォリアーズは得意のトランジションオフェンスが飛び出し、要所でクレイ・トンプソン、ケビン・デュラント、カリーが3ポイントシュートを沈め10点のリードを奪い前半を終えた。

後半に入ってもウォリアーズはボールを持っていない選手の動きが冴え、イージーシュートを多数打っていく。ディフェンスではギャンブル的なスティールやパスカットを狙うのではなく、足で守りノーマークを作らせなかった。グリフィンやオースティン・リバースの個人技で得点されることはあっても、タフショットを打たせ続けることで、シュート精度は落ちていきリードを広げていった。

第3クォーター終了のブザーと同時にアンドレ・イグダーラのフローターレイアップが決まり、104-87と大量リードを奪った。

デアンドレ・ジョーダンを相手にインサイドで存在感を見せたマギー。特に前半でリードを奪った時間帯に効果的な働きをした。

ポールの欠場で正念場を迎えるクリッパーズ

ウォリアーズはその後タイムシェアをしながら、セカンドユニットの出番を増やして時間を進めていく。終盤にジャマール・クロフォードとリバースの猛攻を受け一時は7点差まで詰め寄られるも、トンプソンの3ポイントシュートで2桁点差に戻し、最終スコア133-120でクリッパーズを退けた。

カリーがチームハイの29得点11アシストのダブル・ダブルを記録し、デュラントも26得点10アシストとダブル・ダブルを記録した。またジャベール・マギーが15分の出場で11得点8リバウンド(4オフェンスリバウンド)と効果的な働きを見せた。

敗れたクリッパーズはグリフィンがゲームハイの31得点3スティールとポールのいないチームを得点で引っ張った。クロフォードが21得点、リバースが18得点と続いた。

クリッパーズは120点を奪い攻撃力の高さを証明したが、133失点とディフェンスの脆弱さを露呈した。ウォリアーズのシュート成功率は驚異の52.5%を記録。両チームのシュートセレクションの良し悪しがこの数字に表れ、そのまま点差に繋がった。

クリッパーズはポールが欠場している間に2勝5敗と失速。この7試合で平均120失点とディフェンスが崩壊している。現在西カンファレンス4位のクリッパーズだが、ジャズ、グリズリーズ、そして7位のサンダーまでが3ゲーム差とダンゴ状態。ポールがいないこの状況で踏みとどまれるか、正念場を迎えている。

タフショットを次々と沈めゲームハイの31得点を記録したグリフィン。ポールとのコンビプレーの復活が待たれる。