ダリアス・ガーランド

レギュラー2人を欠きながら11勝2敗と絶好調

エバン・モーブリーは2カ月近い戦線離脱から復帰して2試合目、ダリアス・ガーランドは1カ月半ぶりに戦線復帰。まだTJ・ジェロームを足首のケガで欠いているものの、キャバリアーズはようやく主力が出揃ったと言っていい。ただ、驚くべきことにこの1カ月間はレギュラー2人を欠きながら11勝2敗と絶好調で、特にホームでは年末のバックス戦を落として以降は7連勝を記録している。

現地1月31日のピストンズ戦では、まだ試合勘の戻らないモーブリーとガーランドが加わったことで逆に苦戦を強いられたものの、ラスト3分を12-3と完璧なパフォーマンスで締めて128-121で勝ちきり、ホームでの連勝を8に伸ばした。モーブリーとガーランドはプレータイムの制限を課されているため終盤はプレーせず。最後を任されたのは、最近の好調を牽引する5人、ドノバン・ミッチェル、キャリス・ルバート、マックス・ストゥルース、アイザック・オコロ、ジャレット・アレンだった。

ケガ人を多く出すチームは勝てないものだが、キャブズはその例外と言っていい。モーブリーとガーランドに限らず多くのケガ人を出しながら、その都度『ネクスト・マン・アップ』でしのいでいる。ラインナップも個々の選手のプレータイムも安定しないが、それを言い訳にせず、どの選手もエゴを出さずにチームプレーに徹することで結果を出す。キャリア8年目のジョージ・ニアンは先日「僕がこれまで在籍した中で、これほどみんなの距離が近いチームはない」と証言している。

チーム全員の献身が勝利の大きな要素となっているが、それと同時に他のチームと同様、スター選手がネームバリュー通りの働きをしていることも大きい。この日はドノバン・ミッチェルがフィールドゴール25本中14本成功の45得点を挙げ、特に第4クォーターには20得点と勝負どころで突出した強さを発揮。ピストンズも健闘したのだが、エースの勝負強さがキャブズに勝利を呼び込んだ。

そういう意味では、ミッチェルに次ぐスター選手であるガーランドの復帰は朗報だ。プレータイムは20分のみに留まったが19得点を記録。顎の骨折でしばらく動けていなかったこともあり、しばらくは様子を見ながらのプレーとなるが、それでも彼が戻って来たことでチームの雰囲気はさらに良くなる。

「復帰できて本当にうれしい。昨日の晩どころか、ここ数日は興奮しっぱなしだった。みんなと一緒にコートに立ってプレーすることができる。それだけで気分は最高だよ」とガーランドは満面の笑みで語る。「久しぶりの試合だったから感覚を取り戻す必要があった。とにかくボールを動かして、チームメート全員を巻き込み、自分らしくプレーしようとした」

キャブズはこれで29勝16敗。東カンファレンスでは首位セルティックスが独走態勢を築いているが、2位のバックス以下、ニックス、キャブズ、シクサーズ、ペイサーズの5チームが2ゲーム差にひしめいている。ここからどのチームが抜け出すか。好調キャブズはガーランドとモーブリーの復帰でさらに上向くはずだ。