ラメロ・ボール

ラメロ・ボール加入から4年目で『再建やり直し』

23.2得点、6.6アシストと中心的な役割を担っていたテリー・ロジアーを未来のドラフト指名権とトレードしたホーネッツですが、これは今のチームの限界を示すトレードです。ロジアーやゴードン・ヘイワードのベテラン、マイルズ・ブリッジスやPJ・ワシントンの中堅、そしてラメロ・ボールやブランドン・ミラーの若手と、ホーネッツは層の厚さで戦うロスター構成を取ってきましたが、理想とするバランスアタックを構築できず、ベテランを放出して再び若手を軸とする再建へ向かう判断をしました。

2シーズン前は同じ主力で43勝39敗と勝ち越し、若手の成長と戦術の熟成によるステップアップを目指したのですが、ケガ人続出で思うような結果に繋がりませんでした。ラメロやミラーがいることで『これから』のチームにも見えますが、若手を伸ばすために自由にやらせるのか、それとも勝利を目指し規律を持った戦いを徹底するのかが曖昧で、中途半端なシーズンを過ごしています。

ホーネッツはラメロの華麗なアシストやブリッジスの力強いドライブなど、個人の輝きによる爆発力がある一方で、チームとして何をするかの共通理解が足りず安定感がありません。勝率ではリーグ27位ですが、得失点差ではリーグ最下位になっており、時に爆発して勝つことはあるものの、何かが一つ上手くいかないと連鎖するようにすべてが停滞します。

ロジアーのトレード後、初めての試合となったピストンズ戦はミラーのアウトサイドシュートが好調だったものの、接戦となった第4クォーターに意図的にミラーを使うプレーを選択することなく、彼のアテンプトがないまま競り負けました。続くロケッツ戦では後半開始直後にラメロがファウルトラブルになってフランストレーションが溜まったのか、すべてのプレーが雑になって一気に崩れました。試合の中で効いている武器を活用する判断や、苦しい状況で踏ん張るメンタリティが足りていません。

今オフにヘイワードとブリッジスの契約が切れる事情もあり、トレードデッドラインでさらなる動きをする可能性がありますが、それはラメロを中心にした再建に向けたトレードになります。ラメロと同じ2020年のNBAドラフトで指名されたアンソニー・エドワーズをエースとするティンバーウルブズが西カンファレンスの強豪へと変貌し、タイリース・ハリバートンはペイサーズ躍進の中心となりオールスターのスターターにも選ばれたことを考えると、ラメロの加入から4年目にして再びチーム作りをゼロから始めるのは苦しいものがあります。

2シーズン前までのホーネッツはアップテンポでハイスコアの展開へ持っていくことがチームカラーになっており、リーグ4位の平均115.3得点を挙げていました。しかし、そのアイデンティティは失われ、今シーズンはリーグ28位の108.6得点へと落ち込んでいます。新たなチーム作りでは何を重視し、どんな選手を集めていくのか。中途半端では勝てないことははっきりしているだけに、ラメロ中心にするとしても、どういうアプローチで勝つのかを確たるものにすることが残りのシーズンの課題となります。