マディソン・スクエア・ガーデンで温かい歓迎を受ける
RJ・バレットとイマニュエル・クイックリーがラプターズに移籍してから3週間、現地1月20日に彼らはニューヨークでニックスと対戦した。試合は100-126でニックスに敗れたが、バレットは20得点8リバウンド4アシスト、クイックリーは12得点11アシストと2人とも先発として結果を残している。
マディソン・スクエア・ガーデンへの帰還を前にバレットは「僕は映画を見て泣いたこともないから、涙を流したりはしないだろうね。どういう反応を受けるか分からないけど、僕はガーデンに行くのを楽しみにしているし、試合を楽しみたい」と語っていた。実際に元チームメートや関係者、ファンと接すると、予想の何倍もの感情が溢れ出した。「泣く寸前だった。泣いたら試合に集中できなくなると思って必死で我慢したよ」とバレットは言う。
タイムアウトには2人のこれまでのハイライト映像が流され、ニックスファンが大歓声でこれを盛り上げた。「トリビュートビデオを用意してもらえるかどうか、確信が持てていなかった。ファンにもお礼を言いたい」とバレットは言う。
バレットがここまで謙虚なのは、在籍していた期間にチームを勝たせられなかったという思いがあるからだ。アヌノビー加入から9勝2敗とニックスは『勝てるチーム』に変貌した。自分たちがいた期間にそれができなかったことで、バレットはファンから敬意を得られないと感じていたのだろう。
しかし、ニックスファンにとって彼らは、ドアマットチームから少なくともプレーオフを狙える位置まで、彼らが成長することでチームを引き上げた存在であり、勝てない時期に『明るい未来』を感じさせる存在だった。トレードされたのも不要と判断されたからではなく、アヌノビーという貴重な戦力を獲得するために仕方なく手放したという位置付け。バレットは4シーズン半、クイックリーは3シーズン半をニックスでプレーした。移籍することにはなっても2人への愛情は変わらない。
「やっぱりここは特別な場所だ。プロキャリアをスタートさせた場所でみんなに会えて良かった」とクイックリーは言う。トロント出身のバレットとは違い、クイックリーは新しい環境にまだ戸惑いがある。それでもジェイレン・ブランソンの控えから、トレードを機に先発ポイントガードに昇格したのは彼にとって大きな出来事。ここからキャリアを良い方向へと切り開くつもりだ。