「フィジカルバトルのところで、一歩上を行かれてしまった」
川崎ブレイブサンダースはアルバルク東京との第1戦に79-94で敗れた。それでも、試合開始2分弱ですでに5得点を挙げていたニック・ファジーカスが負傷離脱するアクシデントに見舞われながらも、第3クォーター終了時点で2点ビハインドと、A東京を相手に互角の戦いを演じたのは収穫と言える。
実際に篠山竜青も「ニックの離脱があった後も勝つチャンスはたくさん転がっていたと思います」と振り返った。篠山が言うように、前半だけでセカンドチャンスポイントを18点も献上しながら、44-44の同点で試合を折り返したように、ファジーカスが不在でもオフェンスは機能していた。特に篠山と藤井祐眞のツーガードはスペースを広く使った連動性のあるチームオフェンスを展開する上で重要な役割を担っていたが、篠山もその点については手ごたえを感じている。
「祐眞とファジーカスのピック&ロールがウチの大きな武器の一つである一方で、それだけになってしまってボールが動かなくなりチームオフェンスが停滞してしまう時がある。強みでもあるけど、時にそれが弱みになってしまう。それを解決するためにも、自分や納見(悠仁)がポイントガードで出て祐眞を2番にして、自分たちのゲームコントロールでそれを分散させる。明確なビジョンがあって、司令塔として出してもらうことが多いです。今日はボールが動いて良い形でオフェンスができていた場面もたくさんありました」
だからこそ、篠山は「今日はディフェンスの部分で負けたという思いが強いです」と言う。「身体のぶつけ合いのフィジカルバトルのところで、アルバルクさんに一歩上を行かれてしまって、我慢し切れなかったと思います。身体を先にぶつけて相手に好き勝手動かせないかとか、そういうところの徹底はレベルアップさせていかないといけないと思います」
今日の第2戦、ファジーカスの欠場が決まった。それでも「ニックがいなくても、アルバルクさんのような強いチームと全然戦えるということは感じられた」と言うように、フィジカルバトルを制して同一カード連敗を阻止すべく、篠山は奮闘する。