レブロン・ジェームズ

「チーム一丸となって優勝することに意味があった」

NBAで初めて導入されたインシーズン・トーナメントの覇者はレイカーズだった。現地12月9日、ラスベガスでのファイナルでペイサーズにほぼリードを与えることなく48分間をコントロールし、123-109で勝利した。

その原動力となったのは41得点20リバウンドという驚異的なスタッツを残したアンソニー・デイビスと、24得点11リバウンドのレブロン・ジェームズ、レイカーズに2019-20シーズンの優勝をもたらしたコンビだ。勝てない時には彼らが真っ先に批判される。今月39歳になるレブロンは年齢の衰えを指摘され、デイビスはケガが多く以前ほどハッスルをしていないと批判される。しかし、彼らはやはり大舞台で真価を発揮するNBAのトップスターだ。レブロンはトーナメントを通じて『プレーオフ・モード』で戦い、デイビスはファイナルの後半途中で足を痛めて一度ベンチに下がったが、応急処置を済ませるとすぐさまコートに戻り、第4クォーター残り5分から勝利を手繰り寄せる10連続得点を挙げた。

デイビスはレブロンとのコンビについて「もう5年も一緒にプレーしているんだ。お互いの特徴も好きなプレーも分かっている。クラッチタイムに僕らがピック&ロールをし始めれば、誰にも止められない」と語る。「僕らはお互いに支え合っている。前の試合ではレブロンが盛り上げてくれた。それに、僕ら2人だけじゃない」

大会を通じて大活躍し、このトーナメントのMVPに選ばれたレブロンは「12月から1月にかけてのNBAは面白くないという意見があるみたいだから、この素晴らしい競技のために人々を魅了するのが自分の義務であり、責任だと感じていた」と言う。

「MVPがどうこうじゃなく、チーム一丸となって優勝することに意味があった。これはトーナメントの第1回だ。記録は破られるものだけど、最初に何かをやった記録は破られない。僕たちはトーナメントの初代王者になった。これは誰も超えられないんだ。さらに素晴らしいのは、才能があって楽しく、負けず嫌いでバスケを愛するチームメートと一緒に戦えること。まあ彼らは、僕がコートから戻って来ると真っ先に『賞金はいつもらえるのかな?』と質問してきたんだけど、そんなの知らないよ(笑)」

そしてレブロンは、満足そうな表情でこう続けた。「今、最も素晴らしいのはケガ人が減っていること。みんな自分よりもチームを優先しながら高いレベルで競い合う選手だからこそ、ケガを抱えずプレーできる選手が増えるのは大きいんだ。みんなが力を合わせてくれた。コートに立った仲間たちが、ベンチにいた仲間たちがいたからこそ、この結果を残せた。だからすべてはチームの努力なんだ」