ジェイレン・サッグス

「アイコンタクトの一瞬でフィニッシュが共有できた」

今シーズンの『台風の目』となっているマジックは、ナゲッツにセルティックスと東西カンファレンスのトップチームを撃破した後、低迷するホーネッツ、ウィザーズを危なげなく退け、連勝を8へと伸ばした。

ディフェンスに重きを置いてロースコアの展開に持ち込み、粘り強く接戦を制するのがマジックのスタイルだが、このところはオフェンスも調子が上がってきた。チームリーダーのパオロ・バンケロは決して得意ではなかった3ポイントシュートで大きな成長を見せており、東カンファレンスの週間最優秀選手に選ばれた。マジックから選出されたのはニコラ・ブーチェビッチ以来、実に4年ぶり。「相手は僕のリムアタックを嫌がってアンダーで守るから、自分のシュート力を信じて打つだけだ」とバンケロは言う。「決まれば決まるほど自信は増し、今ではどんなシュートも入るというメンタルで打てている」

チームの好調を受けて、それぞれの選手たちのテンションも高い。ウィザーズ戦の終盤には、ジェイレン・サッグスとコール・アンソニーがNBAの歴史に残る名場面を再現した。ヒート時代のドウェイン・ウェイドからレブロン・ジェームズへと繋ぐ完璧なコンビネーションからのダンクだ。

サッグスが高い位置でスティールに成功すると、アンソニーがすぐに反応してリムへと走り出す。浮き球のパスを出したサッグスは、アンソニーがアリウープを完成させるのを見届けることなく、両手を広げて走り去った。アリーナは大興奮。サッグスは耳に手を当ててファンにもっと騒ぐよううながし、アンソニーとがっちりと抱き合った。

「あれはコールの運動能力がすごかったんだよ。アイコンタクトの一瞬で僕らの間であのフィニッシュが共有できていた。素晴らしいプレーだったと思う」とサッグスは語り、こう続ける。「素晴らしい仲間たちとバスケができるのは本当に楽しい。誰が出ているとか誰が目立つプレーをするとか、そういうのに関係なく僕らは力を合わせて戦っている。今日は僕が活躍できたけど(シーズンハイの22得点)、みんなの助けがあってこそだ。互いを信頼し、努力を怠らない。夏からその意識を強く持っていることが、今の好調に繋がっている」

「この街で、この仲間と一緒に特別なことができている。神様に感謝しているよ。ここは本当に楽しい場所で、ファンが僕らと一緒にいてくれて家族のような存在になっている。それで今築き上げつつある成功があるんだ。これが当たり前だとは思っていないよ」

サッグスは笑顔で続ける。「僕たちはコントロールできることに集中し、目の前の困難を乗り越えていく。まだまだシーズンは長いし、多くの試合に勝たなきゃいけないけど、今日のように一つずつやっていくだけさ。僕たちは良い習慣を築いている。どこまで行けるか分からないけど、このまま続けていくのが大事だし、そうすれば良いことがもっともっと起きると思う」

もっとも、世代が上のプレーヤーたちの負けず嫌いは半端ではない。ドウェイン・ウェイドはサッグスとアンソニーの再現プレーの感想を求められてこう答えた。「僕のアシストはバウンズパスだったのを忘れないでくれ!」