ジェイレン・ブランソン&ジュリアス・ランドル

直近の7試合で6勝、低調なスタートから急浮上

ニックスは現地11月17日と18日に、2日連続の敵地でのゲームとなったウィザーズ戦とホーネッツ戦にいずれも快勝を収めた。開幕から2勝4敗と低調な出足だったが、その後は6勝1敗と持ち直している。

指揮官トム・シボドーは主力にプレータイムが偏る起用法をするため、2日連続の試合は苦手なはずだが、39分出場のジェイレン・ブランソン、38分出場のジュリアス・ランドルを始め攻守にエネルギー全開のプレーでホーネッツを寄せ付けなかった。ニックスのエース、ブランソンは前半だけでフィールドゴール14本中10本成功の26得点を挙げ、後半に相手のディフェンスが自分への警戒を強めるとチャンスメークへとシフトして後半だけで6アシストを記録。「アグレッシブさを保ちながら、試合状況に応じて適切なプレーを選択できたと思う。僕も調子良くプレーできたし、チームメートも良い仕事をしてくれた」

このところのチームの好調には、ランドルの復調も大きな要因となっている。オフに足首を手術したことで思うように練習ができず、コンディションが整わないまま開幕を迎えた彼は、クラブから休むようアドバイスされてもプレーし続けていた。自己犠牲が理解されず、逆にチームが開幕ダッシュに失敗したことで非難を浴びる状況にもなったが、試合をこなすうちに実戦のリズムと強度に身体を合わせ、調子を上げてきた。このホーネッツ戦では21得点6リバウンド8アシストと、身体を張りながら攻守に良いプレーができている。

「大丈夫、コンディションは良い。夏にいつも通りのトレーニング量をこなせなかったから、少し時間が必要だと言っていたけど、今は自分らしいプレーを取り戻しつつある」とランドルは言う。動きにキレは出てきたが、まだシュートタッチは戻っていないようで、フィールドゴール成功率は40.1%と上がってこない。それでもチャンスメークもできるのがランドルの強みで、これで3試合連続8アシストとシュートの不調をパスで補えている。

「僕がボールを持てばディフェンスの注意を引き付けることができる。自分のためだけじゃなくチームメートのためにもプレーしたい。だから自分にダブルチームが来て、キックアウトの選択肢があればそうするつもりだ」とランドルは言う。

指揮官トム・シボドーは、チームリーダーのランドルがいずれシュートタッチも取り戻すと信じてこう語る。「彼は試合ごとに調子を上げている。今、彼は自信を持ってシュートを放っている。それは良い傾向だよ」

ブランソンとランドルを中心とするチーム作りは2年目を迎え、新戦力ではドンテ・ディビンチェンゾがこのホーネッツ戦でキャリアハイの25得点を記録するなどフィットしつつある。チームは上り調子。その良い雰囲気を感じつつ、ブランソンはさらなる決意を語る。

「調子は良いけど、そこで油断しないように。どんな試合でもコートに立てば常に最高のチームでありたいし、日々向上するためにベストを尽くしたい。些細なことも疎かにせず、お互いに協力し、助け合い、コミュニケーションを取るよう意識していけば、きっと上手くいくよ」