サジャ・ベゼンコブ

「チームが勝つために必要なものを提供できると思う」

ギリシャのオリンピアコスでユーローリーグMVPを受賞したサシャ・ベゼンコブは、キングスの一員としてNBAの挑戦に乗り出す。その彼はキングスのYoutube番組に出演し、「NBAで勢いのあるチームに来ることができてうれしい」とリラックスした表情で語った。「僕は常に勝つことを求めてきた。競い合い、力を試すのが好きなんだ。だから、昨シーズンに結果を残したキングスに加わるのはとても名誉なんだ」

ベゼンコブは2017年のNBAドラフトでネッツに全体57位で指名された。その権利はずっと生きているが、NBA挑戦はなかなか実現せず。トレードを経て交渉権を持ったキングスに、このタイミングで加わることになった。

「キングスの関係者はギリシャまで何度も来てくれた。GMもアシスタントGMも、ヘッドコーチもアシスタントコーチもね。アシスタントコーチとはよく会話をして、すぐに打ち解けることができた」と彼は自分を迎え入れる環境をより良いものにしようとしたキングスに感謝する。

この時に備えてキングスの試合はずっとチェックしていた。「僕はずっとNBAを見て育った。キングスが長らく苦戦続きだったのも知っているし、昨シーズンに素晴らしい結果を残したのも知っている。僕の権利がキングスに移ったのは当然分かっていたから、昨シーズンの試合はたくさん見た。フロントともずっとコミュニケーションを取っていたし、来るべきシーズンの準備は進めていたんだ。だから、今のキングスのことは十分に知っているつもりだよ」

ヨーロッパでの実績は十分。ベゼンコブはその経験を生かしつつ、NBAはまた違った世界であることも理解して、バランス良く振る舞おうとしている。

「NBAとヨーロッパでは同じバスケでもまるで違う。それは理解しているけど、僕はもう28歳で様々な経験を積んできた。チームが勝つために必要なものを提供できると思う。もちろん、コーチから指示が出ればそれをやるつもりだ。それがヨーロッパでの役割とは異なっていてもね。とにかくチームの勝利に貢献したい気持ちなんだ」

「僕のバスケに対する向き合い方やルーティーンは間違いないものだと思っている。これまでの人生でやってきたことを続けてベストを尽くすよ」

キングスは16シーズンぶりにプレーオフ進出を果たした昨シーズンのチームを継続させる。主力はすべて残るが、補強はわずかなもの。ベゼンコブはNBAのスタイルを学ぶ必要があり、どれだけすぐにチームにフィットできるかは分からないが、機能すれば大きな戦力アップとなる。久しぶりの躍進を1年限りで終わらせず、『プレーオフに出るチーム』から『プレーオフで勝てるチーム』へと右肩上がりの成長を続けられるか。ベゼンコフへの期待は大きい。