秋田ノーザンハピネッツ

課題となったインサイドの決定率を解消する的確な補強を実行

2021-2022シーズン以来のチャンピオンシップを目指す秋田ノーザンハピネッツは、若手を含めたガード4名と外国籍選手2名が退団し、新たに『秋田らしい』選手を獲得した。昨シーズンの秋田と言えば、ディフェンシブレーティング(100回攻撃された場合の平均失点)リーグ6位というリーグ有数の守備力を誇り、被3ポイント試投割合リーグ17位、ペリメーター失点割合4位という数字からわかる通り、理想的なノースリー(3ポイントシュートを打たせないことを第1目標とする守備戦略)ディフェンスチームを作りあげている。 今シーズンも、ディフェンスを得意とする藤永佳昭と赤穂雷太、ディフェンシブレーティングでリーグ2位の信州ブレイブウォリアーズで45試合スターターを務めた熊谷航が加入し、ディフェンスチーム路線を維持することが明白だ。

オフェンスの側面からみると、3ポイント決定率はリーグ7位と高かったものの、インサイドの決定率に課題が見えたシーズンであった。それは、2ポイント試投割合がリーグ10位と高めにもかかわらず、決定率でリーグワースト24位、ペイントエリアからの得点割合がリーグ18位という数字からもわかる。この課題に対してクラブは、フィンランドリーグで53試合スターター出場し、2ポイント決定率63%を記録したジェフリー・クロケット、NBAGリーグで2ポイント決定率62%を誇ったロバート・ベイカーを獲得し、的確な補強を実行。東地区上位を狙う準備は整っている。

秋田ノーザンハピネッツ
秋田ノーザンハピネッツ

ロスターが昨シーズンと同等に活躍したと仮定した場合、3ポイント試投割合が減少し2ポイントの予想決定率が51%と大きく上昇するため、インサイドを中心としたオフェンス戦略をとる可能性がある。とは言え、新加入の熊谷、クロケットも含めて3ポイントシュートが高確率な選手が5名も在籍。3ポイントシュートも有効なオフェンス選択肢として機能するだろう。

所属選手一覧

『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』

※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。

熊谷航

熊谷航
派手さはないが的確なゲームコントロール力とスピード、得点力を誇り、ルーキーシーズンの2018-19シーズンには新人賞ベストファイブに輝いたポイントガード。昨シーズンは信州で45試合にスタート出場し、27.6分出場、10.9得点、3.9アシストとハイパフォーマンスを発揮。けっして潤沢とはいえないメンバー構成のチームを牽引し、中地区3位に導いたその手腕が認められ、今オフはアジア競技大会日本代表にも名を連ねた。新天地となる秋田でも卓越したゲームコントロール力をいかんなく発揮してほしい。

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【注目選手】

田口成浩

田口成浩
2021-2022シーズンに古巣の秋田に復帰し、ベテランらしく駆け引きも備えたシューターとしてチャンピオンシップ出場に貢献。昨シーズンはケガにより22試合の出場にとどまったものの、19分の出場で2.3/5.4本というキャリア最高の3ポイントシュートの効率性を記録していた。古川孝敏と替わってコートインすることが多いシックスマンとしての起用でありながら得点力が下がることはなく、古川と同じく駆け引きもうまいため、スターターとまったく同じセットフェンスをコールすることができることも強みである。

ジェフリー・クロケット

ジェフリー・クロケット
フィンランドリーグのスタートセンターとして53試合に出場。USG%(その選手でオフェンスが終わった割合)は19.9%と、チームのファーストオプションを任されていた選手。特徴は身体能力を生かした機動力と運動量で、ドライブやカッティングから合わせて得点を量産するアスレティックフィニッシャー。さらに3ポイント決定率も38.6%と高い。ウィングプレイヤーに見えるが、チームのディフェンスリバウンドのうち27%を獲得するなどゴール下にも強さを見せている。