男子日バスケ本代表

日本の選手が個人成績の4部門でトップ3にランクイン

9月10日、『FIBAバスケットボールワールドカップ2023』がドイツの初優勝で幕を閉じた。

『死のグループ』と言われるほど厳しいグループに入った日本だったが、1次ラウンドでフィンランドを98-88で下し、2006年のパナマ戦以来となるワールドカップでの勝利を挙げた。それはヨーロッパ勢からの初勝利でもあり、これで勢いに乗った日本は続く順位決定戦でベネズエラ代表に劇的な逆転勝利を収め、さらにカーボベルデにも勝ち切って、ワールドカップを3勝2敗で終えた。こうして、アジア勢1位を確定させ、1976年のモントリオール大会以来、自力では48年ぶりとなるオリンピック出場を決めた。

カーボベルデに勝利し、ワールドカップの日程を終えた翌日、日本代表は沖縄で『パリ2024オリンピック出場権獲得 報告会』を実施。大会を振り返るとともに、多くの選手がファンへの感謝を強調した。

富樫勇樹

富樫勇樹  15.0分/4.0得点/1.6リバウンド/3.4アシスト/0.2スティール
「本当にこの2週間たくさんの方に応援してもらって、自分たちの目標であるパリオリンピックの切符をつかむことができてうれしく思います。それと同時に、沖縄のアリーナのお客さんだけではなく、日本中の皆さんの声援と応援を本当に感じながら、毎回試合をすることができました。チームとしてはパリオリンピックに出ることを目標にやってましたが、全員の気持ちとしては、もっとバスケットをメジャーにしたい、そういう思いを常に持ってプレーをしています。そのためには代表が勝たなきゃいけないと全員が思っている中で、こういう結果を残せたことはすごくうれしく思います。これからまた代表、Bリーグ共に、プロ野球だったりJリーグに追いつけるような、日本でメジャーなスポーツになっていけたらうれしいです」

渡邊雄太

渡邊雄太 平均35.0分/14.8得点/6.2リバウンド/1アシスト/1.8ブロック
「今回たくさんの応援をいただいて本当にありがとうございました。僕はルール上、28日前からしか合流できなかったんですけど、他にいるメンバーは何カ月も前から準備していました。今回は自国開催だったので枠はもらえていましたけど、WindowやBリーグのシーズンなど、大変な中で戦ってくれて、そういう選手たちのおかげで今、僕がこうやって今回ワールドカップでみんなと一緒にオリンピックを決めることができました。皆さんの応援もそうですし、このチームメートにすごく感謝しています」

西田優大

西田優大 平均2.4分/0.5得点/0.3リバウンド/0.3アシスト
「本当にたくさんのご声援、本当にありがとうございました。こうやって日本開催でワールドカップを戦えたことがうれしいです。自分の結果がどうであれ、目標であるアジア1位というチーム目標を達成できたことを本当にうれしく思います。まだまだここからがスタートだと思っているので、これからも頑張っていっていければと思っています」

原修太

原修太 平均8.7分/1リバウンド
「目標であるアジア1位に向けて、トムさんの細かいことをしっかりみんなで日々の練習から突き詰めて、それが結果として出たことはすごくうれしく思います。本当にホーム開催と言いますか、日本開催で声援の力のおかげで勝てたので、日本の全国民にお礼を言いたいです、ありがとうございました」

河村勇輝

河村勇輝 平均23.8分/13.6得点/2リバウンド/7.6アシスト/0.8スティール
「この日本で素晴らしいワールドカップを開催することができて本当に良かったですし、皆さんの応援、声援のおかげで、このアジア1位という大きな目標を達成することができたと思います。オーストラリア、ドイツには今回負けましたけど、 パリではその高いレベルのチームとの対戦が待っています。高いレベルでバスケットができるように、僕自身もこの1年間しっかりと日々成長していきたいと思います」

富永啓生

富永啓生 平均17.9分/11.4得点/1.2リバウンド/1.4アシスト/1スティール
「まず、自分たちの目標であったアジア1位を取ることができてとてもうれしく思います。会場の内外の本当にたくさんの声援が自分たちの力になって、こういう目標を達成できたと思います。本当にまだまだ、ここがスタートだと思うので、これからレベルアップしてパリに向けて頑張っていきたいと思います」

吉井裕鷹

吉井裕鷹 平均20.6分/2.2得点/2.2リバウンド/1.6アシスト/1スティール
「本当にたくさんのご声援ありがとうございました。コート内外で観客の皆さんに応援してもらうことによって、選手たちもムードが上がっていました。そういったところで自分たちのことを信じることもできました。国民の皆さんも僕たちのことを徐々に信じていけるのではないのかなと思いましたし、パリに向けてまたチーム一丸となって頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」

井上宗一郎

井上宗一郎 平均1.7分
「ワールドカップの応援ありがとうございました。トムさんが言ったように、ずっと目標にしていたアジア1位を、本当にこのチームで達成できてすごくうれしいです。次のパリという大きな目標ができたところで、またここからチャレンジの連続になると思います。気持ちを引き締め直してこれから頑張っていくので、また応援よろしくお願いします」

馬場雄大

馬場雄大 平均21.7分/6.4得点/2.4リバウンド/2.2アシスト/1.4スティール
「まず、ワールドカップを通して本当に熱い声援をありがとうございました。このチームの一員にいることができて本当に幸せです。ですが、本当にこの5試合で課題だったり、できたことだったり、いろいろなことが見えたと思います。個人として不甲斐ない部分もありましたし、パリオリンピックまであと1年あるので、しっかり準備して臨みたいです。 高められるようにまた精進していきます、ありがとうございました」

比江島慎

比江島慎 平均14.7分/9.4得点/2リバウンド/1.6アシスト/0.6スティール
「本当にここまで苦しくて、長い道のりを乗り越えて、この素晴らしい景色を見ることができました。本当に応援してくださったファンの皆さんに感謝したいです。また、オリンピックに向けて全員がレベルアップして準備できればなと思うので、また引き続き応援をよろしくお願いします」

川真田紘也

川真田紘也 平均6.4分/1リバウンド/0.3アシスト
「たくさんの応援ありがとうございました。僕たちの目標であるパリオリンピックへの出場、アジアで1位という目標が達成できました。日本開催ということもあって、たくさんの応援が僕たちの力になったと思います。パリに向けてまた一つひとつ頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします」

ジョシュ・ホーキンソン、川真田紘也

ジョシュ・ホーキンソン 平均35分.0/21得点/10.8リバウンド/2アシスト/1.4ブロック
「皆さん応援してくれてありがとうございました。今回のワールドカップはとても楽しかったです。日本のバスケはとても大好きです。最高です。パリオリンピックの目標はまだ決めてないけど、とりあえず頑張りたいと思います。最後にマイキーさん一緒に、沖縄で勝ってうれシーサー! 」

トム・ホーバス、渡邊雄太

トム・ホーバスHC
「長い間一生懸命練習をやってきました。この2年間、60人ぐらいから始めて須田(侑太郎)選手とか(テーブス)海選手がいて、渡邉飛勇もケガになって、そこから12人に決めて、あれは本当に大変だったしキツかったです。プロセスは大変だったけど、この残っている12人のメンバーが100%コミットしました、この結果を出せて、このメンバーと一緒にやって本当に感謝しています。最高でした、本当にありがとうござ います」

「(このチームは)まあまあだね(笑)。新しい歴史も作ったから、スーパーチームなのは間違いないです。このチームは天井がどこまであるか、まだわからないです。そこが楽しみ。今回すごい結果を出したけど、もっともっとできると思います。仕事はまだ終わってないです。これからもっともっと良いバスケット、40分間のバスケットを見せたいです。でもスーパーチームだよ」

今大会で素晴らしい結果を残した男子日本代表は、個人成績でも健闘した。ホーキンソンは各部門で上位、渡邊は平均ブロック数で3位、河村も平均アシスト数で同3位となり、比江島は3ポイントシュート成功率でトップ10入りしている。

◾️『FIBAワールドカップ2023』主要スタッツトップ3

《得点》
1位:27.0 ルカ・ドンチッチ(スロベニア)
2位:26.0 ジョーダン・クラークソン(フィリピン)
3位:24.8 ラウリ・マルカネン(フィンランド)

《リバウンド》
1位:12.4 エディ・タバレス(カーボベルデ)
2位:10.8 ジョシュ・ホーキンソン(日本)
3位:9.2 ブルーノ・カボクロ(ブラジル)

《アシスト》
1位:10.4 カーリック・ジョーンズ(南スーダン)
2位:9.2 トレモント・ウォーターズ(プエルトリコ)
3位:7.6 シェイ・イリ(ニュージーランド)
3位:7.6 河村勇輝(日本)

《スティール》
1位:2.6 エハブ・アミン(エジプト)
1位:2.6 トレモント・ウォーターズ(プエルトリコ)
3位:2.5 ルカ・ドンチッチ(スロベニア)

《ブロック》
1位:2.6 ウェニエン・ガブリエル(南スーダン)
2位:2.2 アナス・マハムード(エジプト)
3位:1.8 ヨルゴス・パパヤニス(ギリシャ)
3位:1.8 エディ・タバレス(カーボベルデ)
3位:1.8 渡邊雄太(日本)

《EFF》
1位:30.4 シェイ・ギルジャス・アレクサンダー(カナダ)
2位:28.6 ジョシュ・ホーキンソン(日本)
3位:26.0 ルカ・ドンチッチ(スロベニア)
3位:26.0 カーリック・ジョーンズ(南スーダン)