サジャ・ベゼンコブ

「NBA王者とユーローリーグの王者が対戦したら、(NBAが)勝つのは明らか」

先日、男子陸上短距離のアメリカ代表ノア・ライルズが、「アメリカのリーグで、なんでワールドチャンピオンなんだろうね」と、NBA王者が世界王者と名乗ることへの違和感を表明した。これに対して複数のNBAスター選手たちが批判的な声を出して話題となった。

ライルズの意見も一理あるが、バスケ界においてNBA王者が世界王者であることは共通認識だ。キングスに新加入したサシャ・ベゼンコブは昨シーズンにギリシャのオリンピアコスでユーローリーグMVPを受賞と欧州最高の栄誉を得た。FCバルセロナ、オリンピアコスと欧州トップチームでの活躍を経てNBAデビューを果たす28歳の彼は、NBAとユーローリーグにある差をこう語る。

「みんながそれぞれの意見を持つものだ。ただ、現実的な話をすると、もしNBAチャンピオンがユーローリーグのチャンピオンと対戦してどんな結果となるだろうか。(NBAチャンピオンが勝つのは)明らかだと思う。ただ、みんな自分の好きなように考えることはできるよ」

「バスケットボールにおいて、NBAが他と違っていることは分かっている。もちろんユーローリーグはタフだ。そして多くのヨーロッパ出身の選手はNBAでプレーし、何人かの選手がNBAのMVP受賞しているのは知っている。ただ、間違いなくNBAはトップなんだ」

ちなみにベゼンコブは、2017年にドラフト2巡目全体57位でネッツに指名された。そこからトレードを経てキングスが交渉権を獲得し、今オフに3年2000万ドル(約29億円)で契約を結んだ。ベゼンコブが語るようにNBAとユーローリーグでは明らかに差があり、ユーローリーグのMVPでも、NBAで主力の一員として活躍するのは簡単なことではない。それは本人も十分に理解しているが、それでもこのように自信を見せる。

「決断を迫られた時、ポシティブとネガティブな面を整理した。そしてキングスには自分にとって明るい未来があり、チームを助けるチャンスがある。そして交渉を進めていく中で、ここには私のためのスポットがあると思ったんだ」

昨シーズン、キングスは2006年以来となるプレーオフ出場を果たしたが、1回戦でウォリアーズに敗れた。今シーズンこそ上位進出を目指すチームにとって、ベゼンコブは大きな期待を寄せる新戦力となっている。