ジョシュ・ホーキンソン

「自分がベンチに下がったことでセカンドチャンスポイントを与えてしまいました」

FIBAワールドカップ2023、日本代表はドイツ代表に63-81で大敗と、厳しいスタートとなった。オフェンス面では3ポイントシュートが不発に終わり、ディフェンス面ではドイツに2点シュートを39本中28本成功と70%以上の高確率で決められたように、インサイドアタックを防げなかったことが主な敗因となった。

そして、ゴール下で失点が増えた大きな要因となったのは、ジョシュ・ホーキンソンのファウルトラブルだった。日本代表にとってホーキンソンは30分以上プレーさせたい存在だが、序盤からファウルがかさんだことでプレータイムは約25分に留まった。

トム・ホーバスヘッドコーチはターニングポイントとなった第1クォーター終盤からの連続失点とホーキンソンのファウルの相関関係を語る。「ジョシュが2つ目のファウルをし、(渡邊)雄太は故障の影響もあって疲れが出ていたので、2人をベンチに下げる形になりました。それによって第1クォーターの最後にリズムを失ってしまいました」

ホーキンソン本人もこのように悔いる。「ファウルトラブルになってしまい、自分が望むようにペイントを守れなかったです。もっとファウルに対して慎重にならないといけなかった。自分がベンチに下がったことでドイツにオフェンスリバウンドからのセカンドチャンスポイントを与えてしまいました」

また、ファウルトラブルになった要因として、相手の強度の高いプレーに加え、審判の笛へのアジャストに苦戦したことを明かした。「強化試合とワールドカップ本番では、相手の激しさのレベルは違い、ペイント内でのプレッシャーも異なります。また、強化試合とは違い、相手が厳しくヒットしてきた時でも、オフェンスファウルは吹かれなかったです。これまではファウルをもらえていたのが、そうではないことで少し苛立ってしまいました。ワールドカップでペイントエリアを守るためには、審判の笛の基準にも対応しないといけません。もうファウルトラブルはできないです」

ジョシュ・ホーキンソン

「多彩な攻めに対処するのは難しかったです」

チーム全体としては、ドイツの的確なパス回しによって守備のズレを作り出され、サイドラインからのペイントアタックでやられるなど同じパターンでの失点が目立った。ホーキンソンは「相手が予想外のプレーをしてきた訳ではないです」と語ったが、タレント豊富なドイツのオフェンスに的を絞れずに翻弄されたことを認めた。

「デニス(シュルーダー)はインサイドにアタックし、アウトサイドには高確率の3ポイントシューターがいるので、ウィークサイドでオープンにすることはできない。それによってローテーションで守るのが難しかったです。そして、ビッグマンはとてもフィジカルが強く、ゴール下へとハードにアタックしてきました。そういった多彩な攻めに対処するのは難しかったです」

苦い表情を見せたホーキンソンだが、一方で限られた機会の中で9得点10リバウンドとドイツの屈強なインサイド陣と互角に渡り合った。彼がゴール下の守護神としてどれだけ機能していたかは、18点差での大敗の中でも出場時の得失点を示す±の数値がゼロだったことが示している。

ホーキンソンは約1カ月に渡り股関節の故障に苦しみ、大会直前に行われた強化試合3連戦でもコンディションは回復途中だった。そんな中、4本のオフェンスリバウンドを獲得など力強いプレーを見せてくれたことは、日本代表にとって今後に繋がるポジティブな要素だ。明日のフィンランド戦、ホーキンソンがファウルトラブルに陥ることなく30分以上コートに立ち続けることで、日本の勝つ確率は確実に高まる。そう断言できる、充実のパフォーマンスをホーキンソンは見せてくれた。