「正直に言うと、彼らは異次元なんだ」

ミケル・ブリッジズは今シーズン途中にケビン・デュラントとのトレードでネッツに加入すると、守備的なプレーを任されていたこれまでと違い、エースの役割を果たした。

シーズンを重ねるごとに成長を続け、5年目の今シーズンはサンズで56試合に先発出場し、過去最多となる平均17.2得点を記録。ネッツ移籍後はさらにその数字を伸ばし、平均26.1得点とキャリアハイを大幅に更新した。

オフェンス面のジャンプアップに注目が集まるが、ブリッジズはもともと『最高のキラーディフェンダー』と評するべき、現代戦術においてとびきり優秀なディフェンダーだ。目の前のマークマンだけでなくフロア全体の選手配置を頭に入れて、巧みにスクリーナーをかわしながら次にパスが出るポイントを読み切って先に埋めてしまうブリッジズのディフェンスは、比肩する選手がいないほど圧倒的だった。

実際にウォリアーズのドレイモンド・グリーンも以前、このようにブリッジズを称賛していた。「オンボール、オフボールを問わずに有能で、ウィークサイドからブロックショットができ、パッシングレーンに入り込むこともできる。正しい位置にいて常にヘルプできるし、本当に良いディフェンダーだ」

そんな高いディフェンス能力を持つブリッジズがリーグでディフェンスすることが難しい選手3人をピックアップ。『fadeawayworld.net』によるとトレイ・ヤング、ステフィン・カリー、ルカ・ドンチッチの名前が挙がった。

「僕は特にトレイ・ヤングのような選手の前に立ちはだかるのが好きなんだ。彼は小さくてとても素早い。彼は最もタフな選手の一人だ。僕が言っていることが分かるかな？ステフ（カリー）やルカ（ドンチッチ）だって同じ。正直に言うと、彼らは異次元なんだ」

彼ら3人に共通することはディープスリーを高確率で決めることができ、ドライブからも得点できるスコアリングガードということ。また、得点に特化しているだけでなく、ディフェンスを引き付けてフリーの選手にパスを出せるアシスト能力も高い点に尽きる。彼らのような選手は特別で、一人でチームを勝利に導けるほどの影響力を持っている。

だが、エースを託されたブリッジズも少なからず彼らと同じ共通点を持つ選手だ。守りにくい選手にスーパースターの名前を挙げたが、自身もスーパースターに近づいていることは間違いない。