キヤンテ・ジョージ

「自分がNBAでポイントガードとしてやっていけると証明したい」

ジャズが1巡目16位でキヤンテ・ジョージを指名した時、周囲からは疑問の声が挙がった。ジョージはIMGアカデミーからベイラー大に進んだ総合力の高いコンボガードだが、そのオールラウンドな能力は「NBAでやっていく武器に欠ける」と見なされ、シュート力はあってもクリエイト能力に欠ける、NBAレベルのディフェンスではチャンスを作れずにAST/TOが厳しいだろう、との評価だった。

ドラフトで指名されるとしても1巡目の終盤ないしは2巡目という予想だったため、ジャズの16位指名は意外なものとして受け止められた。ジャズは指名権を多数持っており、フォワードとセンターに比べてガードの層が薄い事情もある。いずれにしてもジョージは、自分を高く評価したジャズに感謝するとともに、自分に対する過小評価をこれから覆す意欲に燃えている。

身長193cmとサイズはないが運動能力が高く、オールラウンドなプレーができる点はラッセル・ウェストブルックに似ており、彼自身もずっとウェストブルックにあこがれて育った。プレースタイルだけでなく「Why not?」の精神も真似ている。

「いろんな人の評価を見てきた。僕についてAST/TOを語るメディアはすべてチェック済みだ」と彼は言う。「それは当たっているかもしれないし、的外れかもしれない。これは僕が結果で示せばいいこと。今は弱点かもしれないけど、もしそうだとしたら改善して、自分がNBAでポイントガードとしてやっていけると証明したい」

そして、少なくともサマーリーグの4試合では、彼とジャズが正しいことが結果で証明されている。最初のサンダー戦では18得点5リバウンド4アシストでターンオーバーは1。続くセブンティシクサーズ戦では14得点3リバウンド4アシストで2ターンオーバー。グリズリーズ戦では15得点6リバウンド5アシストで1ターンオーバー。

そして現地7月8日のクリッパーズ戦では前半だけで7アシストを記録。後半にはパスを警戒する相手ディフェンスの逆を突いて自ら得点を重ねて33得点を叩き出すとともに、10アシストを記録してターンオーバーはわずか2つだった。

サマーリーグではジョージのようなドラフトの有望株だけでなく、これがキャリアのピークであろう若い選手も混じっており、レベルはそう高くない。それがジョージの活躍できた理由だという意地悪な意見もあるだろう。それでも、このメンバーで十分な練習ができたわけでもないのに4試合で23アシストでターンオーバー6つは上々の安定感だ。

彼は自分に対する低評価の記事を集めて1枚の画像にして、スマホの待ち受け画面にしている。「毎朝起きたらこれを見るんだ。練習を始める前も、試合に臨む時も。疑う人が間違っていると証明したい。そのために何をやらなきゃいけないか、それで思い出せる」