ルー・ウィリアムズ

愛娘のナレーションで引退を発表「お父さん、私はあなたを心から誇りに思う」

シックスマン賞に3度輝いたルー・ウィリアムズが現役引退を表明した。

ウィリアムズは2005年のNBAドラフト2巡目45位でセブンティシクサーズの指名を受けて入団し、シクサーズで7シーズンを過ごした後、ホークス。ラプターズ、レイカーズ、ロケッツ、クリッパーズと6チームを渡り歩いた。

彼はNBAキャリア17年で1132試合に出場したが、先発はわずか122試合のみ。1001試合は試合途中に出場してオフェンスのリズムを変え、得点で貢献するシックスマンの役割をこなした。ラプターズ時代の2014-15シーズンに初のシックスマン賞を受賞すると、クリッパーズでの2017-18シーズンと2018-19シーズンに2年連続受賞を果たしている。

ベンチからの出場でプレータイムが過度に長くなることがなかったためか、大きなケガを経験しなかったことも重なり、彼は年齢を重ねても運動能力の衰えをほとんど見せず、シックスマン賞は28歳、31歳、32歳で受賞し、キャリアハイの50得点を挙げたのは32歳で、キャリア初のトリプル・ダブルを記録したのも32歳。34歳になった2020年にも「できる限り試合には出たい。コーチやトレーニングスタッフがOKを出してくれるなら全試合に出たい」と語っている。

それでもクリッパーズで4シーズン目を迎えていた2020-21シーズン途中に、ラジョン・ロンド獲得のためにホークスにトレードに出された。ウィリアムズはこれを全く予想しておらず「チームのために全力を尽くしてきたのに、一瞬ですべてが変わった。引退も考えた」と悲痛な心境を語っている。

そのホークスでは、シーズン途中に暫定ヘッドコーチとなったネイト・マクミランの下でプレーし、トレイ・ヤングの時代になって最も強いホークスをシックスマンとして支えたが、その活躍は長くは続かなかった。ホークスでは1年半プレーしたが、2021-22シーズン終了とともに契約満了で退団すると、この1年は契約が得られずに37歳となっていた。

ルー・ウィリアムズはSNSにこれまでのプレーシーンを集め、愛娘がナレーションを付けた動画の中で現役引退を発表した。

「この何年かタイミングを計ってきて、落ち着いた気持ちで決断を下せて良かった。サウスグウイネット出身の若き野心家は、有名になることを望んでいた。シックスマンは自分だけの肩書じゃないけど、NBAの歴史でベンチから最も多くの得点を挙げて、3度のシックスマン賞に輝いた。17年間、自分のリズムでこのゲームをやってきて、今こうして引退を決断する。自分にできることすべてをやり遂げた。ルー・ウィリアムズ、お父さん、私はあなたを心から誇りに思う。あなたが接したすべての人を代表して敬意を表します。よくやったね」