3ポイントシュートがなくても平均26.7得点
『グリーク・フリーク』の愛称で知られるバックスのヤニス・アデトクンボは、12月21日のセルティックス戦前の時点で、今シーズン平均26.7得点、12.9リバウンド、6.1アシスト、1.3スティール、1.3ブロックというスタッツを残している。チームも東カンファレンス2位につけ、首位ラプターズの背中を追い続けている。
個人スタッツもシーズンMVP級で、チームに勝利をもたらしているアデトクンボは、2013年のドラフト全体15位でバックスから指名されてから現在に至るまで、筋肉だけで23kg増量させたことを『ESPN』に明かした。
.@Giannis_An34 told @MarkJonesESPN he's gained 51 pounds of muscle since entering the league ? pic.twitter.com/6nI7qxkA6e
— ESPN (@espn) 2018年12月22日
新人時代は線の細さが目立ったものの、『ESPN』の投稿にもあるように、今のアデトクンボはギリシャ神話で描かれている神々のような体躯を手にした。その類稀な身体能力は言うまでもなくNBAトップクラスだが、貢献度を表すプレーヤー・エフィシエンシーでも、アデトクンボはリーグ3位の29.0という数字を記録している。これだけの数字を、現代のNBAに欠かせない3ポイントシュートという武器なしで残しているところも、アデトクンボの凄さを如実に表している。
今シーズンの3ポイントシュート成功率はキャリア最低の12.5%にもかかわらず、フィールドゴール成功率はキャリアハイの59%を記録。もちろん、ブルック・ロペスとアーサン・イリヤソバというシュートが得意なビッグマンを加えたことによる恩恵も少なくない。彼ら2人がアウトサイドに大きく広がり、積極的に3ポイントシュートを狙うことで空いたインサイドをアデトクンポが自由に使える、という戦術的なメリットも存在するが、相手のディフェンスをものともしない強靭なフィジカルがあってこそ出来るプレーだ。
もし今のままバックスがカンファレンス首位争いに絡み続け、アデトクンボもスタッツを維持し続けられれば、シーズンMVP最終候補に選出されても不思議ではない。NBA6年目とはいえ、彼はまだ24歳になったばかり。末恐ろしいとは、まさしくアデトクンボのような選手を指す。