喝を入れられた馬瓜ステファニーが引っ張る桜花学園と『普段着のバスケしかできない』岐阜女子が、明日の決勝で激突!

2016/12/27
プレーヤー
422

文=鈴木健一郎 写真=小永吉陽子

粘りを見せるも敗れた大阪薫英「最初がすべてでした」

『JX-ENEOSウインターカップ2016』大会5日目、準決勝第1戦に登場した桜花学園(愛知県)は、大阪薫英女学院(大阪府)と対戦した。

立ち上がりは両者ともセンターコートの雰囲気に飲まれたのか、得点が動かない。桜花学園は積極的に攻めてチャンスを作り出すもシュートタッチが悪く、大阪薫英女学院は相手ディフェンスに阻まれゴールに近付けない。

だが、佐古瑠美の3ポイントシュートが均衡を破り、桜花学園に流れを呼び込む。ここからエースの馬瓜ステファニーに当たりが出始め、佐古の2本目の3ポイントシュートも飛び出す。守備では相手のエース、髙原春季を山本麻衣が1対1で抑え込んだ。

大阪薫英女学院の安藤香織コーチは「最初がすべてでした」とこの時間帯を振り返る。「やり続けなければいけないところでディフェンスのプレッシャーやフィジカルに押され、ボールを回し切れなかった。足が止まり、ボールも止まってしまいました」

第1クォーターを終えて18-5。第2クォーターも同じペースで大量リードを奪った桜花学園が、後半も20点前後のリードを保ち続けて勝利するのだが、試合後の井上眞一コーチは「内容としては最悪のゲーム」とバッサリ。後半になって気の緩みが出て、ターンオーバーから相手の流れにしてしまった展開を強く戒めた。

キャプテンの馬瓜は、「最初は緊張から硬かったのですが、次第に走れるようになりました」と試合を振り返る。ただ、ゲームハイの32得点を挙げた馬瓜は、コート上で最も多く井上コーチからの叱責を浴びた選手でもあった。「試合中は『キャプテンがいないぞ』と怒られました。自分の調子が良いか悪いかではなく、チームの流れが悪い時に自分がもっとやらないといけないです」

第2試合の結果を待たずして、井上コーチは「決勝の相手は岐阜女子だと思って準備してきました」とライバルとの対戦へ強い意欲を見せた。「ディフェンスリバウンドとポストの守り方がカギになると思います」と、セネガルからの留学生2人をインサイドに擁する岐阜女子の高さを警戒した。

昭和学院は大黒柱の赤穂ひまわりが奮闘するも及ばず

その岐阜女子(岐阜県)は準決勝第2試合で昭和学院(東京都)を破り、決勝進出を果たした。ただし、桜花学園が「最悪のゲーム」であれば、こちらは安江満夫コーチが「何とか決勝に行けたという内容です」と振り返る展開だった。

190cmのバイ・クンバ・ディヤサンの高さを生かしつつ、藤田歩や小野佑紀も積極的にアタックし、試合開始から9-0のランを決めた岐阜女子だが、ここから昭和学院が赤穂ひまわりを中心に立て直す。ポストプレーに偏った岐阜女子の攻めを赤穂が身体を張って防ぎ、相手よりも速く、そしてたくさん走ることで主導権を握った。赤穂は守備でリズムに乗ると攻撃でも効率良くシュートを決めてチームを引っ張った。

30-29と岐阜女子が1点リードで迎えた後半も一進一退の展開は変わらず。ファトーとディヤサンを交互に起用して常にインサイドでの優位を保つ岐阜女子だが、ファトーのシュートタッチが悪く、チームとして波に乗れない。

それでも、得点が伸びない時こそディフェンスで踏ん張ったのが岐阜女子の勝因だった。41-45でスタートした第4クォーター、赤穂の19点目となる得点で1ポゼッション差に詰め寄られるが、ここからディフェンスを引き締めて好調の赤穂をシャットアウト。ファトーとディヤサンが苦しんでいると見た石井香帆と藤田のガード陣は、アウトサイドをドライブで切ったり、3ポイントシュート主体の時間帯を作ることでセンターをサポートした。

結果、岐阜女子はここから14-0のラン。ガード陣の得点で流れを作り、ファトーがようやく当たり始める。突き放された昭和学院は強引に狙った外角シュートがことごとく外れ、傷口を広げた。

結局、61-45で岐阜女子が勝利。敗れた昭和学院の赤穂ひまわりは「試合を重ねるごとにチームが良くなっていった中で、決勝に行けないのは悔しい。あと一歩のところで自分たちの甘さが出た」と悔しさをあらわにした。

難しい試合を何とか乗り切ったが、先の読めない展開からきっちりと勝利をつかんだ試合運びについて安江コーチは『選手のおかげ』を強調する。「タイムアウトにしても私は笛を吹くだけ。選手たちが話し合ってやっています。ウチは『普段着のバスケ』しかできません。明日の決勝も自分たちの身の丈で戦います」

それならとキャプテンの石井香帆に決勝に向けた意気込みを聞いた。「最初は自分がまとめられなくて上手くいかなかったんですけど、今は良くなっています。日本一を目標にして練習してきて、インターハイ、国体と悔しい思いをしているので、明日は絶対に勝ちたいです」

「勝つ自信はありますか」と質問すると、石井は満面の笑みでこう答えた。「今までやってきたことを出し切れば大丈夫です!」

昨年の決勝と同じ顔合わせであり、今年のインターハイ決勝と同じ顔合わせでもある桜花学園と岐阜女子の決勝戦は、明日12時から行われる。

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