粘る愛知学泉大をリバウンド勝負で振り切った東京医療保健大、インカレ連覇を達成

粘る愛知学泉大をリバウンド勝負で振り切った東京医療保健大、インカレ連覇を達成

2018/12/15

東京医療保健大

文・写真=鈴木栄一

第3クォーターの勝負どころ、リバウンドで明暗

12月15日、第70回全日本大学バスケットボール選手権記念大会(インカレ)の女子決勝が行われ、東京医療保健大が85-76で愛知学泉大に勝利し、大会連覇を成し遂げた。

第1クォーター、愛知学泉大はここまで絶好調の司令塔、平野実月をファウルトラブルでいきなりベンチに下げざるを得ない状況に。攻撃の起点を欠きオフェンスのリズムが狂った愛知学泉大に対し、東京医療保健大は合わせからのインサイドアタックなどで加点。24-12と先手を取る。

しかし、第2クォーターに入ってコートに戻った平野が、切れ味鋭いドリブルで相手守備を突破して、シュートチャンスを次々と作り出す。さらにノールックパスなどの華麗なプレーで会場を沸かせ、チームに勢いを与えた。

そして「第1クォーターは自分たちのバスケットができましたが、第2クォーターではリバウンドでやられ主導権を握られてからは、オフェンスもうまくできなくなって苦しい展開になりました」と東京医療保健大の恩塚亨監督が語るように、ゴール下で優位に立った愛知学泉大の流れに。残り2分にはセカンドチャンスからの連続得点で40-37と逆転する。

東京医療保健大

「流れをつかむためにディフェンスから」

だが、ここで東京医療保健大も踏ん張り、激しい守備からのトランディションオフェンスと得意の展開で盛り返すと45-40と再逆転して前半を終える。第3クォーターの出だし、互いに譲らないこう着状態となる。しかし、両指揮官が次のように試合後、振り返ったように東京医療保健大が鍵となるゴール下の攻防で優位に立つ。

「ハーフタイムにリバウンド勝負、流れをつかむためにディフェンスからということで、よく頑張ってくれました。リバウンドは、前半に手だけで取りに行っていたのが後半は身体で取りに行けました」(東京医療保健大、恩塚監督)

「第3クォーターで押し上げる予定が、ディフェンスの足が止まって相手の攻撃のルートが分かっているけど同じところを繰り返しやられてしまった。ドライブとダイブ、特に藤本(愛妃)君のところをやられたのが痛かったです。ディフェンスが後手になってリバウンドを取られてしまいました」(愛知学泉大、木村功監督)

東京医療保健大

「自分たちらしく声を出してエネルギッシュに」

この結果、徐々に流れを引き寄せた東京医療保健大は、第3クォーター終了間際に平末明日香が3ポイントシュートを沈め68-57とリードを2桁に広げる。それでも第4クォーター残り約8分、このまま一気に押し切りたい場面で、ドライブにリバウンドにと攻守にチームを牽引していた永田萌絵がファウル4つとなってしまう。

だが、「ベンチに下げようか迷いましたが、顔を見てやってくれると思いました」と恩塚監督は、永田を引き続き起用する。そして、永田は指揮官の期待に応え、オフェンスチャージを取るなど引き続きタフな守備でチームを支え、相手に付け入る隙を与えない。こうして最後まで試合の主導権を握り続けた東京医療が粘る愛知学泉大を振り切り、女子としては2001年から03年にかけての日本体育大学以来となるインカレ連覇を成し遂げた。

昨シーズンの東京医療保健大は関東大学リーグ、インカレの2冠を達成。しかし、今シーズンは春先から主力に故障者が出て、春のトーナメントは5位、秋のリーグ戦は3位に終わっていた。しかし、インカレは今シーズン最初で最後となるベストメンバーで臨むことができ、キャプテンの若原愛美が「今日の試合は苦しい時間帯がすごくありましたが、最後は気持ちと、自分たちらしく声を出してエネルギッシュにやれたことで勝てました」と語るように、大会を通してメンタル、フィジカルともに激しさを前面に押し出した自分たちの戦いを貫き、有終の美を飾った。

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