馬瓜ステファニーは元チームメートの長岡萌映子との闘いに燃える

4月15日から、Wリーグプレーオフ2022-23のファイナルが開催される。決勝の舞台に立ったのは、2018-19シーズン以来の優勝を目指すENEOSサンフラワーズと、3年連続3回目の優勝を目指すトヨタ自動車アンテロープスだ。

トヨタ自動車は、セミファイナルからプレーオフに出場し、シャンソン化粧品シャンソンVマジックとの第1戦を78-64、第2戦を66-56と連勝し、ファイナルへ駒を進めた。ペイント内で存在感を発揮した馬瓜ステファニーは、「自分たちはセミファイナルからの参戦でちょっと硬くなるかなと思っていましたが、一人ひとりがしっかり仕事をこなして意識を高く持てたので最後まで強く戦えました」と振り返った。

この連戦では、両日2桁得点を記録した馬瓜と梅沢カディシャ樹奈の2人が、強力なリバウンド力を誇るイゾジェ・ウチェと渡り合ったことも勝因となった。ENEOSの渡嘉敷来夢も、元チームメートである梅沢をこう警戒している。「4年ぐらい同じチームだったので得意なプレーも分かりますし、身体が強いことやリバウンドに貪欲なところも知っています。トヨタに行ってさらにレベルアップしたと感じているので、同じチームでやっていたことも含めて負けられないなと感じています」

そして、トヨタ自動車のもう一つの武器である川井麻衣、山本麻衣のツーガードもセミファイナルで絶好調だった。第1戦で、川井はゲームハイの13アシストとオフェンスの起点となり、山本は3ポイントシュートを8本中5本成功させて19得点をマーク。第2戦でも両選手が2桁得点を挙げ、川井はチームハイの8アシストを記録した。

また、川井はレギュラーシーズンで平均2.5スティールをマークし、ベストディフェンダー賞に輝くなどディフェンスも一級品だ。プレーオフでも山本と川井のツーガードが攻守に渡ってチームを牽引している。川井は山本とのプレーについて、次のように語る。「(山本とは)カラーの違いがあると思います。山本は得点力がすごくあるので、どんどん自分のリズムでプレーできます。私はパスが多いので、コントロールしたり、状況判断ができるスタイルです。2人の良さがあってのチームのゲームメークだと思うので、うまくバランスを取りながらプレーしたいと思います」

そして、ファイナルで対戦するENEOSについて川井は、層の厚さに警戒しながらも強気な姿勢を貫いた。「ベンチメンバーの噛み合わせだったり、(長岡)萌映子さんのところも仕上がっている印象です。5人全員で守らないと簡単にやられてしまうので、本当に強いと思います」

「経験は浅いですが、やってきたことを信じて自分たちのバスケットをしたいです。結果は後からついてくるものなので、自分たちが1年間やってきたことをしっかり突き詰めてやりたいと思います。勝つことはもちろん、内容もやるべき仕事をしたいと思います」

そして、馬瓜は川井も名前を挙げた長岡について、元チームメート時代を思い返しながら次のように意気込んだ。「(長岡に)マッチアップするとしたら自分だと思います。萌映子さんは誰が一番良いかを考えながらプレーする選手なので、同じチームの時から本当に勉強になっていました。相手チームになった今は、萌映子さんにビビるのではなく、知っているからこそ立ち向かっていきたいと思いますし、学んだことを萌映子さんに向かって出せるように頑張りたいです」

強力なビッグマンとポイントカードコンビを擁するトヨタ自動車のやるべきことは一つ。川井が話すように自分たちのバスケをして、3連覇を目指すのみだ。