川崎ブレイブサンダース

接戦が続く中、ラスト5分間で14-5と突き放す

川崎ブレイブサンダースvs群馬クレインサンダーズの第2戦は、終盤まで3ポゼッション以内で試合が推移する激戦となった。

ティップアウト直後、アキ・チェンバースがダイブしてマイボールにする気迫を見せた群馬が最高のスタートを切る。並里成のプルアップで先制すると、持ち味のトランジションオフェンスを繰り出し、ケーレブ・ターズースキーが2連続で速攻を決めた。

開始1分10秒で0-6と走られた川崎だったが、すかさずタイムアウトを取ってディフェンスを修正。そこからニック・ファジーカスを起点に反撃し開始3分半で追いつくと、川崎が6本中3本、群馬が6本中4本と高確率で3ポイントシュートを決め合い、26-26と互角で第1クォーターを終えた。

オフィシャルタイムアウトを迎えた時点で川崎の2点リードと、拮抗した展開が続く。ともに高確率で3ポイントシュートを決め続ける中、トランジションから長谷川技が長距離砲を射抜いた川崎がペースをつかみかけるが、群馬もターズースキーが序盤以来となる速攻を決めて一歩も譲らない。その後も互いに主導権を渡さず、リードチェンジを繰り返しながら川崎の1点リードで最終クォーターへ。どちらが抜け出すか分からない接戦が続いたが、ラスト5分間のパフォーマンスで明暗が分かれた。

残り5分6秒、マット・ジャニングがトレイ・ジョーンズから個人4つ目となるオフェンスファウルを誘発し、群馬のチームファウルも5に到達。直後のオフェンスで熊谷尚也がゴール下で合わせ、川崎の3点リードでオフィシャルタイムアウトを迎えた。さらに直後のディフェンスでも、今度は八村阿蓮とマッチアップしたジャニングがしっかりと真正面でドライブを受け止め、再びオフェンスファウルを誘発。これで得たポゼッションで、篠山竜青が連動したチームオフェンスからイージーレイアップを決めて流れを呼び込んだ。

群馬の水野宏太ヘッドコーチも試合後、「トレイ選手が4つ目のファウルをして残り5分になった時が一つの分かれ目となった」と言い、「川崎さんは相手の嫌がるところを突いて優位性を作っていったのに対し、僕らはプッシュして、どこで攻めるべきかというところを明確にできなかった」と続けた。

水野ヘッドコーチが振り返ったように、その後の群馬はジョーンズにオフェンスを託すも、4ファウルの影響もあってか個で打開できずにオフェンスが停滞。並里がスティールからワンマン速攻を決めて、残り1分半で3点差とするが、その後もタフショットを打たされ、ファジーカスにセカンドチャンスから3点プレーを許すなどディフェンスで我慢ができなかった。そして、ラスト5分間を5-14とされ、最終スコア80-90で敗れた。

勝利した川崎の佐藤ヘッドコーチはチーム一丸の勝利を強調し、このように試合を総括した。「出だしは群馬さんの得意なパターンを何回も作られてしまって、第2戦によくある相手のエナジーの高さというか、出だしの勢いに少し飲まれかけたところもありましたが我慢しました。今日はビッグラインナップで繋いだ時間帯も長かったですし、そこでジョーンズ選手のファウルトラブルも誘発できました。ビッグラインナップを使った分、鎌田(裕也)選手が繋ぐ時間帯で良いディフェンスがあったり、控えの選手も含めてチームみんなで良い試合ができたと思います。ホームでの試合があと3つ続くので、1試合1試合成長できるように、良い試合が見せられるように準備していきたいと思います」

同一カード連勝を果たした川崎は、同率ながらも中地区首位の座をキープしている。