琉球ゴールデンキングス

ダーラムが最終クォーターに14得点を固めて逃げ切り

信州ブレイブウォリアーズ(中地区4位)がホームに琉球ゴールデンキングス(西地区2位)を迎えた一戦。

ホームの信州は第1クォーターだけで8アシストを記録したように、連動したチームオフェンスから得点を重ねていく。しかし、6ターンオーバーとパスの精度を欠いた場面も多く、リズムを作れなかった。信条とするディフェンスでは、ヘルプに目を光らせることで強力な琉球のインサイドアタックを封じたが、オーバーヘルプから長距離砲を許すなど、5本中3本の3ポイントシュートを許し、17-20で第1クォーターを終えた。

その後、琉球の1点リードでオフィシャルタイムアウトを迎えたように拮抗した展開が続いたが、信州はオフェンスが停滞したことで徐々に離されてしまう。ピックでマークマンをスイッチさせジョシュ・ホーキンソンを筆頭を中心にミスマッチを作るが、ダブルチームで圧をかけられてボールを戻すなど、なかなかズレを作れなかった。ディフェンスでは辛抱強くローテーションを繰り返してノーマークを作らせなかったが、ジャック・クーリーにオフェンスリバウンドから押し込まれ、岸本隆一に3ポイントシュートを射抜かれるなど、琉球の強みを抑えきれずに32-40で前半を終えた。

後半に入り、岡田侑大のキックアウトから熊谷航が3ポイントシュートを沈めて反撃開始と行きたいところだったが、初先発を務めたカール・タマヨに2本連続で3ポイントシュートを決められて逆に流れを持っていかれた。

集中力を高めた琉球はジャック・クーリーのスティールから岸本隆一のワンマン速攻に繋げ、開始3分半で13点のリードを奪う。高確率で3ポイントシュートを許したことで信州に粘られるが、要所でアレン・ダーラムやクーリーが確実にインサイドでスコアし、7点をリードして最終クォーターを迎えた。ファーストプレーでターンオーバーを誘発し、ジョシュ・ダンカンの3ポイントシュートに繋げ再び2桁のリードを得たが、ここから6連続で失点しクロスゲームに持ち込まれた。

それでも、最終クォーターだけで14得点の荒稼ぎを見せたダーラムのアタックで悪い流れを払拭すると、その後も常に2、3ポゼッション前後のリードをキープし続けた。そして、残り1分30秒、ダーラムがショットクロックわずかな状況からステップバックスリーを沈めて、9点差にしたところで勝負アリ。フリースローで点差を広げ最終スコア81-66で勝利した。

琉球は要所の得点が光ったダーラムがゲームハイの26得点を挙げた他、クーリーが11得点14リバウンドのダブル・ダブルを記録。12得点6アシストを挙げた岸本は「要所で自分達の得点を決めることができて、勝ち切れた印象です」とコメント。連勝を9に伸ばしたが、岸本は気を引き締めてこのように続けた。「ただ、試合を通して信州さんはディフェンスが良いチームで、プレー中どこを起点に攻めるべきかは苦しみました。明日はチームとして信州さんの強固なディフェンスとオフェンスを攻略していけるようにし、勝利を目指しつつも、もっと内容に焦点を当てて試合に臨みたいと思います」

一方、敗れた信州は3本の3ポイントシュートを沈めた熊谷を筆頭に4人が2桁得点を挙げたが、前節の富山グラウジーズ戦で20得点を挙げた前田怜緒が2得点に封じられ、岡田も2得点と、スコアラー陣の得点が伸び悩んだ。そして、ペイントエリアでの得点で26-40と水をあけられたように、琉球の強力なインサイド陣を止めることができなかった。