天皇杯

写真=©JBA

代表選手3人を欠くA東京、王者の意地で福岡を撃破

12月2日、全国各地で天皇杯、皇后杯のベスト16が開催された。皇后杯はJX-ENEOSサンフラワーズを筆頭にWリーグで上位につけているチームが、それぞれ危なげなく勝ち進んだ。唯一の実力拮抗対決となったトヨタ紡織と東京羽田ヴィッキーズの試合は、前半に16点リードと先行したトヨタ紡織が東京羽田の追い上げを抑えて67-58で逃げ切り勝っている。

天皇杯では、3連覇を目指す千葉ジェッツが横浜ビー・コルセアーズを120-60とダブルスコアで圧倒する。そしてアルバルク東京は、ライジングゼファー福岡と対戦。昨年に続き田中大貴、馬場雄大、竹内譲次と日本代表に招集された3名を欠くA東京に対し、前日に富山グラウジーズ相手に劇的勝利で勢いに乗る福岡は、リーグ戦の不調を感じさせない積極性でリーグ王者に一歩も引かない戦いを見せる。第4クォーター残り約5分半、津山尚大の3ポイントシュートで65-65と追いつくと、そこから膠着状態となって両チーム得点が止まった後、残り約2分半に城宝匡史が3ポイントシュートを沈め遂に勝ち越す。

このままの流れで福岡が押し切るかと思われる中、この勝負どころでA東京が王者の底力を発揮。1点差に詰め寄った後、残り約1分40秒にここまで全く当たりのなかった小島元基が起死回生の3ポイントシュートを沈めて逆転。さらに小島が残り1分に今度はスクリーンをうまく使ってのレイアップを沈め、そのまま福岡を79-72で振り切り、昨年は逃した決勝ラウンドへの切符をつかんだ。

天皇杯

琉球が大阪に敗れる波乱、京都や栃木がベスト8へ

篠山竜青とニック・ファジーカスが日本代表に招集され、辻直人を故障で欠く川崎ブレイブサンダースは、三遠ネオフェニックス相手と対戦。第1クォーター、三遠が3ポイントシュート10本中7本成功と大爆発したこともあり、9-27といきなりの劣勢に立たされる。それでも川崎は焦ることなく、バーノン・マクリンを起点としたサイズで優位に立つインサイドを強調した攻めで追い上げを開始。第3クォーター終了時にはわずか1点差と五分に持ち込むと、第4クォーターにはマクリン、シェーン・エドワーズのコンビで計18得点と、ゴール下で確実に得点を重ねることで、最終的には82-72と見事な逆転勝利を達成した。逆転負けを喫した三遠は第2クォーター以降に限れば20本中3本成功のみと3ポイントシュートが失速した後の攻め手を欠いたのが痛かった。

他にシーホース三河は、秋田ノーザンハピネッツと激突。この両チームは先週の11月23日、24日もBリーグで対戦し、三河の故障者が出ていたこともあって秋田が連勝している。しかし、前回の対戦は、ケガもあって不発に終わった金丸晃輔が今回は42得点とまさに無双状態。エースの大暴れによって、79-56と先週のリベンジを果たした。

リーグ戦の成績下位が上位チームを撃破する波乱になったのが大阪エヴェッサ対琉球ゴールデンキングスだ。大阪は2点を追う残り14秒、琉球ボールの場面でエグゼビア・ギブソンがインバウンドパスをカット。そのまま、自らボールを持ち込んでダンクを決めて土壇場で追いついてオーバータイムに突入。オーバータイムでは、熊谷尚也が要所でシュートを決めて63-58で競り勝った。

他にはジュリアン・マブンガが19得点11アシスト9リバウンドとオールラウンドな活躍を見せた京都ハンナリーズが、89-83でレバンガ北海道に勝利。あとはサンロッカーズ渋谷、栃木ブレックスがベスト8へ勝ち進んでいる。

ファイナルラウンドの組み合わせ抽選会は12月5日に行われる。

皇后杯

皇后杯ファイナルラウンド進出8チーム

日立ハイテククーガーズ
三菱電機コアラーズ
富士通レッドウェーブ
デンソーアイリス
トヨタ紡織サンシャインラビッツ
シャンソンVマジック
JX-ENEOSサンフラワーズ
トヨタ自動車アンテロープス

天皇杯

天皇杯ファイナルラウンド進出8チーム

川崎ブレイブサンダース
栃木ブレックス
千葉ジェッツ
シーホース三河
京都ハンナリーズ
大阪エヴェッサ
サンロッカーズ渋谷
アルバルク東京