パトリックヘッドコーチ「前半と後半で180度違う試合になりました」
2月11日、千葉ジェッツと名古屋ダイヤモンドドルフィンズが対戦した。千葉Jのジョン・パトリックヘッドコーチが「前半と後半で180度違う試合になりました」と話すように、前半を1点差で終えるの互角の展開となった。しかし、千葉Jがタフなディフェンスからのファストブレイクを連発し、第3クォーターには12-0のランも成功させるなど、後半を圧倒して96-73で勝利した。琉球ゴールデンキングスが昨シーズンに記録した20連勝まであと1勝に迫った。
第1クォーター、このクォーターだけで12得点を挙げたクリストファー・スミスが、3ポイントシュートやファストブレイクを連発して千葉Jにリードをもたらすも、名古屋Dもチーム全体で9本中4本成功させた3ポイントシュートで追いかける一進一退の攻防が続く。千葉Jが4点リードで迎えた第2クォーターでは、名古屋Dの3-2ゾーンに対してスミスが外角から射抜いて残り5分弱に最大6点差となるも、直後に名古屋Dが持ち味とする素早いトランジションオフェンスによる8-0のランで逆転。その後は、2ポゼッション差を許さない締まった展開が続き、40-39で千葉Jがリードして前半を終える。
前半にペイントエリアからの得点で24-16と上回った千葉Jは、3-2ゾーンを仕掛ける名古屋Dのディフェンスをはねのけてムーニーがリバウンドからセカンドチャンスに生かすなど、後半もインサイドの攻防を制した。さらに、ギャビン・エドワーズ、ムーニー、富樫勇樹がタフなディフェンスからスティールに成功。そのままファストブレイクに繋げて、リードを拡大する。クォーター中盤には、前半は0本だった富樫や原修太の3ポイントシュートが決まって名古屋Dに的を絞らせず、12-0のランで突き放した。残り2分には、素早いボールムーブからヴィック・ローの豪快なダンクも飛び出して、千葉Jが13点リードで最終クォーターへ突入する。
タフなディフェンスから連続得点に成功した千葉Jは、第4クォーターに入っても名古屋Dにイージーシュートを許さない堅守を見せる。リーグトップの成功率を誇る名古屋Dの3ポイントシュートに対しては、スイッチディフェンスでノーマークを作らせず10本中1本の成功に抑え込んだ。オフェンスでは、このクォーターだけで10得点を挙げたローが鋭いドライブからこのクォーターだけで10得点を挙げてリードを拡大。こうして、23点差で千葉Jが快勝した。
平均得点でリーグ1位を争う千葉Jと名古屋Dの第1戦は、堅守から流れを引き寄せた千葉Jに軍配が上がった。パトリックヘッドコーチはこのように試合を振り返った。「前半は接戦だったんですけど、後半からディフェンスのプレッシャーを上げて第3クォーターのランもできました。第4クォーターも良くボールがうまく回っていましたし、ディフェンスのインテンシティも上がっていたと思います」
前半まで粘り強く戦うも、第3クォーターの連続失点から主導権を渡してしまった名古屋Dのショーン・デニスヘッドコーチは次のように試合を振り返る。「前半はすごく良かったです。後半に相手がフィジカルを上げてきて、ウチがそれにマッチできなかったところが多くありました。また、相手がターンオーバーから簡単なバスケットに繋げて流れを取った感じがします。流れを一度取られてしまい、調子に乗らせてしまったことでどんどん差を広げられてしまいました」