「このポゼッションはもっとアグレッシブにやろう、そういう気持ち」
マーベリックスがサンズ相手に粘り強い戦いで99-95の勝利を挙げた。
この試合、エースのルカ・ドンチッチが開始わずか3分で交代するアクシデントがあった。得意のドライブでペイントエリアの手前まで侵入したが、そこでターンした時に足首を捻挫。一瞬ではあるが体重移動の負荷が左足首にかかった。足を引きずるドンチッチの姿を確認すると、マブスの指揮官ジェイソン・キッドは迷わずタイムアウトを要求。ドンチッチはそのままロッカールームに下がった。
ドンチッチが無得点で試合を終えたのは、5シーズン目を迎えるNBAキャリアで初めてのこと。2019-20シーズンにはケガで試合開始から2分しかプレーできないことがあったが、その時は2得点を挙げている。
サンズもデビン・ブッカーを始めケガ人続出に苦しんでいるが、ドンチッチが試合序盤にいなくなったマブスのダメージは計り知れない。このチームでドンチッチに次ぐ18.4得点を記録しているクリスチャン・ウッドも親指のケガで欠場しており、早々に試合をあきらめなければならないムードが漂った。
だが、これを払拭したのがスペンサー・ディンウィディーだ。マブスで2年目のシーズンを迎えている彼がチームの危機にステップアップし、フィールドゴール18本中10本成功、フリースローを11本決めて36得点、さらには6リバウンド9アシストを記録。ディンウィディーの積極性がチームメートに伝播し、ドンチッチ抜きでも攻守に強度の高いプレーを続け、接戦ではあるが第2クォーター途中からのリードを守り続け、終盤にはクリス・ポールのクラッチシュート連発で1点差に詰め寄られながらも崩れずに、貴重な勝利を手にした。
「このポゼッションはもっとアグレッシブにやろう、そういう気持ちを試合を通じて持ち続いたんだ」とディンウィディーは言う。
気になるドンチッチの足首だが、レントゲンで異常は見られなかったものの、しばらくは戦線離脱となる可能性がある。ただ、シーズン半ばの今にドンチッチが過度に無理をしないためにも、このサンズ戦の勝利は大きな意味がある。ドンチッチ依存を指摘され続けていたディンウィディーを始めとするマブスの選手たちにとっても、自信になる1勝となったはずだ。