WCプレビューvol.11桜花学園(愛知)平下愛佳×坂本雅×江村優有「強さの秘訣はコミュニケーション」

2018/12/14
プレーヤー
8333

桜花学園

取材・写真=古後登志夫 構成=鈴木健一郎

今年の桜花学園はスタメンに1年生、2年生が名を連ねるフレッシュなチーム。今回は坂本雅キャプテンを中心に、2年生のスコアラー平下愛佳と1年のポイントガード江村優有に取材に応じてもらった。新チームになってから急成長を続けてきたが、集大成となるウインターカップを前にしても「伸びしろもまだまだいっぱいある」と自信満々。学年に関係なくコミュニケーションが円滑にできることは彼女たちの様子からも明らか。それが今のチームの強さになっている。

平下「下級生が積極的になって盛り上げていかないと」

──まずは、それぞれの自己紹介をお願いします。

坂本 3年の坂本雅です。得意なプレーは1対1で、好きなプレーはディフェンスです。中学生の時は大阪府選抜に選ばれましたが、近畿大会には出れませんでした。桜花学園に来たのは、井上先生がジュニアオールスターの試合を見てくれて、先生が主催するジョイフルカップという中学生のゲームに呼んでもらって、そこでまたプレーを見てもらって声を掛けてもらったからです。高校でずっと優勝している強いチームで活躍したいと思いました。

平下 2年の平下愛佳です。得意なプレーはリバウンドとストップジャンプシュートです。中学では部活には入っておらず名古屋のクラブチームでずっとやっていて、2年の時にクラブの全国大会で自分が2年の時に優勝しました。U16とU17に選ばれています。

江村 1年の江村優有です。好きなプレーはドライブとロングシュートです。出身は長崎で、広田中学です。冬の九州大会では64点取りました。

坂本 おかしいわ(笑)。

──今年の桜花学園はどんなチームなのか教えてください。

坂本 去年と違って5人全員が得点を取れるチームです。下級生が多く伸びしろもまだまだいっぱいあるので、これからウインターカップに向けてもっと成長していけたらなと思います。

平下 個人的には今までジャンプシュートばかりでドライブが少なかったので、ドライブを増やすことが課題です。3年生に頼ってしまい、下級生があまり声が出せていないので、もっと積極的になってチーム全体を盛り上げていかないといけないと思っています。

桜花学園

坂本「キャプテンですけど人前で話すのは苦手……」

──江村選手は先輩と試合に出るのはどういう心境ですか?

江村 自分ができることを一生懸命やることだけを考えて、ポイントガードなので相手のガードに簡単にプレーさせないことを意識しています。バスケでは緊張しないですけど、こういうインタビューはめっちゃ緊張します(笑)。

坂本 私は全部緊張します。試合も緊張するし、大阪出身ですけど人前で話すのもすごい苦手なんです。中学でもキャプテンをやっていたのですが、中学のキャプテンは普通にやっていれば大丈夫だったのに、高校に来るとやることが全然違うというか……。

平下 私もキャプテンをやっていましたが、桜花のキャプテンは違いますよね。勝たないといけない、という責任感があります。

坂本 インターハイは東海予選で負けてシードを取れず、チームの状態もあまり良くない中で大会に入ったので、その時は「インターハイ大丈夫かな」とか「このままで勝てるのか」とか、いろいろ考えました。

平下 負けた後に「3年生は練習に入るな」と先生に言われて、1年生と2年生だけで練習している時があって、その時はすごく不安でした。

江村 東海大会の時は私の調子が悪く、すごく足を引っ張ってしまったので、絶対に取り返さないといけないなって思いました。

坂本 特に岐阜女子との試合ね。桜花でガードをやり始めてまだそんなに長くないところで、江村に相手のディフェンスがすごいプレッシャーを掛けてきて。しかも東海大会はシードを取るために大切な試合だったので、本人は緊張しないって言うけどプレッシャーはあったと思います。

桜花学園

江村「声を掛けてくれるので安心してプレーできる」

──そこからチームは変わっていったと思いますが、みんなでどう打開したのですか?

江村 まず自分たち下級生の意識がすごく甘いと感じたので話し合いをして、自分たちがもっと盛り上げていこうと決めました。そこから自分たちが声を出すようになって、引っ張っていくように意識するようにもなりました。

坂本 スタートのメンバーにも下級生が多かったので、3年生だけでやるのではなくて、下級生としっかりコミュニケーションを取ってみんなでやっていくことを意識しました。インターハイ前までは試合でのコミュニケーションを取ってなかったわけではないんですけど、少なかったんです。インターハイになって、どんどん下級生からも自分たちに声を掛けてくれたり、「こうしたらいいんじゃないか」ということも言ってくれるようになり、インターハイの大会中にどんどんコミュニケーションが取れるようになっていきました。

──そうなると1年生ガードとしてはプレーしやすくなり、コールも自信を持って出せますね。

江村 ピックとかはまだ呼んだりしてないですけど(笑)、最近は全然気を遣わないです。上級生の人たちがよく声を掛けてくれるので、安心してプレーできます。

坂本 江村の良いところは身長は小さいけど、どの試合でも安定して点数を取れるところです。ディフェンスでもここぞのポイントでボールを取ってくれたりとか、流れを変えるプレーをしてくれるので、バスケットを分かってるなと思います。

──江村選手から見て平下選手はどうですか?

江村 いつも点が取れていない時にジャンプシュートとか決めてくれて。

坂本 困ったら平下、みたいなところがあります。

江村 1本取りたいと思ったらパスするんです(笑)。とりあえず点が欲しいと思ったらルーさん(平下)がシュートを打つプレーを選んでいます。

坂本 でも、私たちに本性を見せないんですよ。2年生にしか出さない。

江村 猫かぶってますね。

平下 かぶってないです。猫はかぶってないです。

江村 2年生の中に私だけなら見せるんですけど、違う学年にルーさんだけ入るとおとなしい。

──2人から見た、キャプテンの良いところと直してほしいところを教えてください。

平下 すごいフレンドリーで喋りやすいです。プレーでも引っ張ってくれるし、自分が落ち込んでいる時には絶対に声を掛けてくれるし、頼れる存在です。

江村 いつも決勝とか大事な時に円陣を組んで「ワン、ツー、ウィン」って言うんですけど、いきなり間違えるのはやめてほしいです。こっちは「あと1分!」と集中しているのに、「ワン、ツー、ウィン」と言うところで「ディフェンスから!」と言われると「えっ!?」となり、気が抜けたままコートに入らないといけない。それを岐阜女子と2点差でタイムアウトの時にやるんです。この前の台湾でもありましたよね。「間違ってるよ」、「間違ったあああ」って(笑)。