カワイは25得点9リバウンド6アシスト「まだ9試合目だ。急いじゃいけない」
セルティックスとの試合を前に、クリッパーズの指揮官タロン・ルーは、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンを「リーグ最強デュオ」と評し、平均56.8得点を挙げているこの2人をどう止めるかが勝敗のカギだと語った。
そのための方策は2人にプレッシャーをかけてペリメーターから締め出し、さらに追いかけて3ポイントシュートラインでも余裕を与えないこと。クリッパーズはその任務を完璧に遂行した。テイタムは20得点、ブラウンは21得点。特に3ポイントシュートは2人で14本中3本しか決めさせなかった。結果、セルティックスの3ポイントシュート成功率は23.1%と抑えられ、93得点は今シーズンの28試合で最も少ない数字となった。
そして、「リーグ最強デュオ」の座を2人合わせて51得点のカワイ・レナードとポール・ジョージが奪った。特筆すべきはカワイのパフォーマンスで、フィールドゴール12本中10本成功の25得点、9リバウンド6アシストを記録した。膝前十字靭帯断裂により昨シーズンは全休。今シーズンも開幕から欠場が重なったが、この1週間で4試合とようやくコンスタントにプレーできるようになり、このセルティックス戦で得点でもリバウンドでもアシストでもシーズンハイの数字を残した。
指揮官ルーは言う。「カワイは一流の競技者だ。リーグ首位のチーム、リーグ最強のデュオが相手であれば、彼はそこに果敢に挑んでいく。だから良いプレーをすることは分かっていたよ。それはチームも一緒で、試合前の選手たちがすごく意気盛んだったので、私は安心して試合を迎えられた」
ジョージは26得点6リバウンド3アシストを記録。カワイ抜きであれば、彼がこれぐらいの活躍をしていてもチームは負けていたかもしれない。だがこの日のクリッパーズは第2クォーターにリードを奪うと、後半は常に2桁の点差を保っての完勝を収めた。
ジョージは頼れる相棒の復調をこう喜ぶ。「今のカワイはたくさん練習し、今までより試合でプレーしている。必要な過程をすべて経て、完全な姿を取り戻したんだ。まだプレータイムに制限はあるけど、その時間の中でしっかり仕事をすべく、アグレッシブにプレーしている」
そして当のカワイは「まだ9試合目だ。急いじゃいけない。この調子で続けることが大事なんだ」と、彼らしい落ち着きで話す。まだまだシーズンは長い。この時点でセルティックスに完勝する爆発力を見せたが、そのパフォーマンスをコンスタントに発揮するのがカワイとクリッパーズの課題となる。